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基礎ゼミ - 2011zemi1/5th のバックアップ(No.1)

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  • 2011zemi1/5th へ行く。
    • 1 (2011-05-17 (火) 08:05:57)

第5回 学習活動の基礎的知識(2) 情報収集

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文献を読む ―クリティカル・リーディング(批判的読解)―

書評を通して、 自分なりのテーマと問題提起をして議論する仕方を学ぶ。 そして、知識の習得と、 自分独自のテーマ・問題の発見をする力を養う。

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本を読むときの態度(スタイル)

  • 速読:内容全体をさっとと見通して、その後にその文献での主張を把握し、評価する
  • 精読:ノートを取りながらひとつひとつの文章、論理をじっくりと正確に読み取る

ここでは、「精読」で文献を読む方法について取り上げる。

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目次や「まえがき」「あとがき」から全体を把握する

  • 目次:大まかな内容や書かれている順序・構成を把握できる
  • 「まえがき」:その文献の背景、著者の立場や主張したいポイント、対象としている読者層
  • 「あとがき」:著者による要約(全体のまとめ)、あらためてアピールしたい重要なポイントなど
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パラグラフに注目して内容を読み解く

パラグラフの日本語訳は「段落」になるが、 文書全体の役割上、「パラグラフ=段落」ではない。

  • 段落:文頭の一文字が空白で始まる、ひとまとまりの文章
  • 一つ以上の段落で構成される、意味上のひとまとまりの文章

パラグラフや段落を読み解くには、次のようなポイントが大事である。

  • ひとつのパラグラフや段落には、ひとつの意味や大事な点が書かれている(大原則)
  • 重要なポイントは、段落の冒頭や末尾にあることが多い
  • 接続詞に注意して、段落と段落のつながりを読み解く
    →つながりがある文章はひとつのパラグラフになる場合が多い
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重要なキーワードやキーセンテンスに印をつける

  • キーワード:ひとつの段落や節・章のなかで、繰り返し出てくる語句
  • キーセンテンス:キーワードを含む文章、重要なポイントと思われる文章

蛍光ペンや付せんなどで、キーワードやキーセンテンスに印をつけておけば、 繰り返し読むときの効率性を高めたり、理解を深めるのに役立つ。

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要約して内容を整理する

  • 正確に読めているか確認するために、要点だけを押さえる
  • 自分で勝手に意味をつけたり、でたらめで適当な解釈をしてはいけない
  • 段階的に要約していく
    • 段落・パラグラフの要約
       →節・章の要約
        →文献全体の要約
    • 要約の過程で、補助的・補足的なことは取り除いて、中心となる部分だけまとめる
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内容への疑問・反論・同論を書きとめる

  • 疑問への答えを探しながら読む
    • 読む前からあらかじめ自分が持っている疑問
    • 読んでいくうちに生まれた疑問
  • 書かれている事実・意見が正しいか論理的に検討してみる
    • 具体性に欠けていないか
    • 論理的な事実に基づいているか(感情に基づいていないか)
  • 場合によっては文献の主張や意見に対して説得力のある異論を唱える
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書評の内容

  • タイトル
    • 著者名「書名」、発行所、発行年。
  • 目的の提示(全体の10%ほど)
    • どんなテーマの文献についての批評(コメント)なのか、著者がどんな議論をしているのか、内容について大まかに紹介する。
    • 以下で述べる手順について簡単に説明する。
  • 要約(全体の30〜40%ほど)
    • 文献やパラグラフ(段落)の順を追って、メリハリをつけて要約する。
      • まず、パラグラフを一文で要約。
      • パラグラフの要約をつなげたものを、さらに一文で要約。
      • 場合によっては、節→章の順に、要約していく。
    • キーワードやキーセンテンスについて説明をし、また、専門用語や重要な概念には解説をする。
  • 問題提起(全体の10〜20%ほど)
    • 著者の主張のうち、中心的・重要な話題を数点取り上げる。
      • 自分が関心を持った主張、重要と思われる意見をピックアップし、その理由や根拠を示す(ただ「関心がある」「面白い」ではダメ)。
    • それらに対しての自分自身の問題提起(疑問、反論、同意)を行う。
  • 議論(全体の30〜40%ほど)
    • 自分で提起した問題について、議論を展開する。
    • 自分の主張を、別の例の提示や別の説明などを説得力のあるかたちで、論理的・実証的に説明する。
  • まとめ(全体の10〜20%ほど)
    • 以上をまとめて要約し、結論づける。
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参考文献

  • 学習技術研究会編著「知へのステップ 改訂版」, くろしお出版 (2006.10)
  • 専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04).
  • 佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10).
  • 小笠原喜博「大学生のためのレポート・論文術」(講談社現代新書 1603), 講談社(2002.04).
  • 河野哲也「レポート・論文の書き方入門 第3版」, 慶応義塾大学出版会 (2002.12).
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宿題

  • 今回配布した資料の要約を書いて提出すること
  • 手書きでもワープロで書いても良い
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文献検索、資料収集

5月19日(水)14:40〜15:25の図書館ツアーに向けての準備として、 文献の検索のしかた、資料の収集などについて学習します。

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文献検索(図書館の利用)

実際に図書館へ行って、図書館の利用について説明を受けます。

  • 兵庫大学図書館: http://media.hyogo-dai.ac.jp/lib/
  • 兵庫大学 OPAC(オンライン蔵書目録): http://harmonis.lib.hyogo-dai.ac.jp/mylimedio/
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大学図書館のサービスの利用

  • 資料の貸出
  • レファレンス・サービス(「調べもの、探しもの、お手伝いします」)
  • コピー・サービス
  • 他大学の図書館などの利用
    • 閲覧:他大学の図書館を利用できるように「閲覧依頼書」を発行
    • 複写:文献のコピーを取り寄せる
    • 借用:文献そのものを借りる
  • 購入リクエスト
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図書館での資料の分類

  • 日本十進分類法(NDC : Nippon Decimal Classification)
    • 資料の背に張られたシールに書かれている番号
    • 資料のテーマ(主題、分野)ごとに分かれている
      (例)芸術→スポーツ、体育→球技 : 「783」
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資料収集

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資料の種類

  • 参考図書(レファレンス・ブック)
    • 辞書、事典、百科事典、年間、統計資料、白書、文献目録など
      • 学問全般について知りたい場合は、事典類(百科事典、分野別の事典)が役立つ
  • 新聞
    • 一般紙(全国紙:毎日、読売、朝日、産経、日本経済、地方紙:神戸新聞など)
    • スポーツ紙・レジャー紙(日刊スポーツ、サンケイスポーツなど)
    • 専門誌、業界紙、機関紙、広報紙
      • 比較的新鮮な情報を入手することができるが、情報が断片的な場合がある
  • 図書/単行本:参考図書でも雑誌でもない図書
    • 文庫本、新書、専門書など
      • 特定分野の知識が体系的にまとまっている
      • そのかわり、できあがるのに時間がかかるために情報が古い場合も
    • 一次資料:オリジナルな内容を伝える資料
    • 二次資料:オリジナルな情報に基づいて書かれた資料(年鑑、索引、蔵書目録も含む)
  • 雑誌、逐次刊行物(定期刊行物)
    • 一般雑誌(月刊誌、週刊誌など)
    • 学術雑誌(学術雑誌、論文誌、講演論文集、学術定期刊行物など)
      • 一般にいう雑誌よりも意味が広い
      • 特定分野の現状や新しい情報について、詳しい情報が得られて、内容もコンパクト
      • そのかわり、前提知識がないと、内容が読み解けない場合も
  • CD-ROM、DVD-ROM(パソコンで利用)
    • 辞書、事典などを電子化(音声、画像、動画によって表現力が豊か)
    • 資料のデータベース(新聞記事などを電子化、検索の工夫が必要)
  • インターネット上の情報(いつでも書き換えられてしまう、再検証しにくい)
    • マスコミのサイト(新聞やテレビなど報道機関)
    • 行政(政府や自治体)、企業・各種団体のサイト
    • 個人のサイト(日記、ブログなど)
    • フリーの百科事典(Wikipediaなど)、まとめサイト
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ネットで資料を探す

大学図書館のサイトから利用できるものもありますから、チェックしておきましょう。 なお、有料サービスのため同時アクセス数が制限されれているものもあります。

  • 全国のOPAC(蔵書カタログ)の検索
    • Webcat plus(国立情報学研究所:http://webcatplus.nii.ac.jp/ )
    • NDL-OPAC(国立国会図書館:http://opac.ndl.go.jp/ )
    • カーリル(日本最大の図書館検索サイト:http://calil.jp/)
  • 書店や古書店のデータベース
    • Books.or.jp(日本出版協会:http://www.books.or.jp/ )
  • 雑誌記事検索
    • NDL-OPACの雑誌記事検索(国立国会図書館:http://opac.ndl.go.jp/ )
    • Web MAGAZINEPLUS(日外アソシエーツ:http://www.nichigai.co.jp/database/mag-plus.html)
  • 電子ジャーナル
    • J-STAGE(科学技術振興機構:http://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja )
    • ScienceDirect (エルゼビア:http://www.sciencedirect.com/ )
  • 白書、統計資料など
    • 情報通信白書(総務省:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ )
    • 統計調査結果(e-Gov 電子政府の総合窓口:http://www.e-gov.go.jp/link/statistics.html )
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資料の探し方のポイント

資料を探すときに一番役立つのは「知っている人に聞くこと」ですが、 自分でできることも多くあります。 自力で資料(情報)を探すときのポイントを整理しておきましょう。

  1. 自分だけ情報源をつくり、情報を集めるアンテナを立てる
    • 新聞・雑誌やテレビ、インターネットなどで最新情報を入手する
    • 図書館(大学、公立)、書店やインターネット上の書店を利用する
  2. 本格的に調べる前に下調べをする
    • 調べる対象のテーマについて大まかに知識を仕入れる
    • とくに、専門用語は意味を確認して理解しておく
  3. 芋づる式に探す
    • 図書や雑誌の索引・参考文献に書かれている資料を読んでみる
    • 複数の資料が参考文献に挙げている資料は、価値が高い!
  4. 一次資料(オリジナル)を必ずチェックする
    • 資料に書かれている情報をうのみにしない(二次情報かもしれない)
    • 資料から、事実と著者の意見、引用(他の資料を参考にしたもの)を見分ける
  5. 資料としての情報の鮮度と信頼性に注意する
    • 鮮 度:インターネット>新聞>学術雑誌>図書>参考図書
      • インターネットは情報をすぐに公開することができる
    • 信頼性:インターネット<新聞<学術雑誌<図書≒参考図書
      • できあがるまでに多くの人や専門家によるチェックがあるほど、信頼性が高い
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参考文献

  • 学習技術研究会編著「知へのステップ 改訂版」, くろしお出版 (2006.10)
  • 専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04).
  • 佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10).

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