第5回 学習活動の基礎的知識(2) 情報収集
資料や情報の収集への取り組み方
- テーマに関する全般的な知識や動向を調べる
- テーマに関する基礎的な知識や専門用語などを調べる
- テーマに関する最新の知識や動向を調べる
- テーマに関連する他の分野の知識や情報を調べる
調べ出した資料や情報は、メモしたり、コピーまたは印刷して、
記録として残して整理しましょう。
- 文献などの資料:コピーをしたり、「文献メモ」を作成しておく
- ネット上の情報:印刷したり、ブラウザの「お気に入り」に追加しておく
- 質問
- 各種資料やネット上の情報を記録するときには、どのような項目を記録するとよいのでしょうか?
資料の種類によって、項目を考えてみましょう。
資料収集
資料の種類
- 参考図書(レファレンス・ブック)
- 辞書、事典、百科事典、年間、統計資料、白書、文献目録など
- 学問全般について知りたい場合は、事典類(百科事典、分野別の事典)が役立つ
- 新聞
- 一般紙(全国紙:毎日、読売、朝日、産経、日本経済、地方紙:神戸新聞など)
- スポーツ紙・レジャー紙(日刊スポーツ、サンケイスポーツなど)
- 専門誌、業界紙、機関紙、広報紙
- 比較的新鮮な情報を入手することができるが、情報が断片的な場合がある
- 図書/単行本:参考図書でも雑誌でもない図書
- 文庫本、新書、専門書など
- 特定分野の知識が体系的にまとまっている
- そのかわり、できあがるのに時間がかかるために情報が古い場合も
- 一次資料:オリジナルな内容を伝える資料
- 二次資料:オリジナルな情報に基づいて書かれた資料(年鑑、索引、蔵書目録も含む)
- 雑誌、逐次刊行物(定期刊行物)
- 一般雑誌(月刊誌、週刊誌など)
- 学術雑誌(学術雑誌、論文誌、講演論文集、学術定期刊行物など)
- 一般にいう雑誌よりも意味が広い
- 特定分野の現状や新しい情報について、詳しい情報が得られて、内容もコンパクト
- そのかわり、前提知識がないと、内容が読み解けない場合も
- インターネット上の情報(いつでも書き換えられてしまう、再検証しにくい)
- マスコミのサイト(新聞やテレビなど報道機関)
- 行政(政府や自治体)、企業・各種団体のサイト
- フリーの百科事典(Wikipediaなど)、まとめサイト、個人のサイト(日記、ブログなど)
図書館での資料の分類
- 日本十進分類法(NDC : Nippon Decimal Classification)
- 資料の背に張られたシールに書かれている番号
- 資料のテーマ(主題、分野)ごとに分かれている
(例)芸術→スポーツ、体育→球技 : 「783」
インターネットで資料を探す
大学図書館のサイトから利用できるものもありますから、チェックしておきましょう。
なお、有料サービスのため同時アクセス数が制限されれているものもあります。
実際にいくつかのサービスにアクセスしてみましょう。
- 全国のOPAC(蔵書カタログ)の検索
- 書店や古書店のデータベース
- 雑誌記事検索
- 文献の題目・著者・本文などで検索
- 電子ジャーナル
- 白書、統計資料など
資料を探すときに一番手っ取り早いのは「知っている人に聞くこと」ですが、
自分でできることも多くあります。
自力で資料や情報を探すときに、心がけることや、工夫するとよいことを考えてみましょう。
参考文献
- 学習技術研究会編著「知へのステップ 改訂版」, くろしお出版 (2006.10)
- 専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04).
- 佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10).