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第9回 レポートの書き方Ⅱ (1)

レポートとは

  • 感想文は、自分の経験や自分の気持ち・感情を書き表したもの(主観的な見方)
    • 印象に残った事柄・文章とその理由を述べる
    • 「もし自分なら」「こういう状況なら」など仮定して考えてみる
  • レポートは、調査や実験の結果わかった『事実』と、それに基づく自分の『意見』をまとめたもの
    • 事実:内容が本当かどうか(真か偽か)客観的に確かめられる
    • 意見:書き手の考え(判断、推測)をあらわしている(客観的な事実に基づく)

自分の考えをまとめて相手に伝える ―論理的な文章のまとめ方―

レポートなどで、 自分の考えを確実に相手に伝え、 それを理解してもらうには、どうすればよいでしょうか。 それには、「問題点を共有し、自分の考え(結論)とその理由を明確にする」 ことが重要です。

「考えが伝わる文章」の構成

自分が一番伝えたいことを、相手に確実に伝える文章にするには、 次の構成でまとめてみましょう。

  1. 問題 : ひとつの問題を示して問題意識を共有する
    「~すべきかどうか?」「~どうすればよいか?」「なぜ~なのか?」
  2. 結論 : 相手を一つの結論へ導く
    「~すべきである/すべきではない」「それには~がよい」「~だからだと考えられる」
  3. 理由 : 結論にいたる筋道を相手に理解してもらう
    「なぜなら〜だからである」
考えが伝わる文章の基本構造

なお、「読みやすい文章」だからといって、 それが「考えが伝わる文章」とは限りません。 (エッセイ、コラムなど)

「自分の考え」を明確にする追加要素

基本形である「問題・結論・理由」に、 次のような要素を加えると、 さらに説得力のある文章になります。

  • 理由を支える証拠 : 相手に理由を納得させる根拠を示す
    「~について説明すると…」「~によると…」
  • 反論への備え : 反対意見を想定してそれに対する再反論を示す
    「~という考え方があるが…」「~という反論があるかもしれない。しかし…」
  • 結論の確認 : 全体をまとめる

参考文献

  • 南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04)
  • 学習技術研究会編著「知へのステップ 第3版」, くろしお出版 (2011.03)
  • 中澤務・森貴史・本村康哲編「知のナヴィゲーター」, くろしお出版 (2007.04)
  • 飯間浩明「非論理的な人のための論理的な文章の書き方入門」(ディスカバー携書 029), ディスカバー・トゥエンティワン (2008.12).
  • 石坂春秋「レポート・論文・プレゼン スキルズ」, くろしお出版 (2003.03).
  • 小笠原喜博「大学生のためのレポート・論文術」(講談社現代新書 1603), 講談社(2002.04).
  • 泉忠司「90分でコツがわかる!『論文&レポート』の書き方」, 青春出版社 (2009.07).

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Last-modified: Wed, 10 Jun 2015 17:56:08 JST (3237d)