TITLE:第4回 資料の収集(2) *第4回 資料の収集(2) [#h1019ef5] **前回の復習:資料の収集(1) [#n1be2a13] ***大学図書館の利用 [#bd1c375f] 実際に図書館へ行って、「図書館ツアー」に参加し、図書館の利用について説明を受けました。 -兵庫大学図書館: http://media.hyogo-dai.ac.jp/lib/ -兵庫大学 OPAC(オンライン蔵書目録): http://harmonis.lib.hyogo-dai.ac.jp/mylimedio/ 大学図書館のサービスには、次のようなものがあります。公立の図書館とほぼ同じ内容です。 -資料の貸出 -レファレンス・サービス(「調べもの、探しもの、お手伝いします」) -コピー・サービス -他大学の図書館などの利用 --閲覧:他大学の図書館を利用できるように「閲覧依頼書」を発行 --複写:文献のコピーを取り寄せる --借用:文献そのものを借りる -購入リクエスト ***図書館での資料の分類 [#f476ce7e] -日本十進分類法(NDC : Nippon Decimal Classification) --資料の背に張られたシールに書かれている番号 --資料のテーマ(主題、分野)ごとに分かれている&br;(例)芸術→スポーツ、体育→球技 : 「783」 **資料や情報の収集への取り組み方 [#m0ce168e] +テーマに関する全般的な知識や動向を調べる +テーマに関する基礎的な知識や専門用語などを調べる +テーマに関する最新の知識や動向を調べる +テーマに関連する他の分野の知識や情報を調べる 調べ出した資料や情報は、メモしたり、コピーまたは印刷して、 記録として残して整理しましょう。 --文献などの資料:コピーをしたり、「文献メモ」を作成しておく --ネット上の情報:印刷したり、ブラウザの「お気に入り」に追加しておく ***資料の種類(前回の復習) [#cd830228] -参考図書(レファレンス・ブック):辞書、事典、百科事典、年鑑、統計資料、白書、文献目録 -新聞:一般紙(全国紙、地方紙)、スポーツ紙・レジャー紙、専門誌、業界紙、機関紙、広報紙 -図書/単行本:文庫本、新書、専門書など -雑誌、逐次刊行物(定期刊行物):一般雑誌(月刊誌、週刊誌など)、学術雑誌(学術雑誌、論文誌、講演論文集、学術定期刊行物など) -インターネット上の情報:マスコミ(新聞やテレビなど報道機関)のサイト、行政(政府や自治体)、企業・各種団体のサイト、まとめサイト、個人のサイト(日記、ブログなど) **インターネットで資料を探す [#p5f258ff] 大学図書館のサイトから利用できるものもありますから、チェックしておきましょう。 なお、有料サービスのため同時アクセス数が制限されれているものもあります。 > 実際にいくつかのサービスにアクセスしてみましょう。 < +全国のOPAC(蔵書カタログ)の検索 --大学のOPAC(兵庫大学:http://media.hyogo-dai.ac.jp/lib/ ) --Webcat plus(国立情報学研究所:http://webcatplus.nii.ac.jp/ ) --NDL-OPAC(国立国会図書館:http://opac.ndl.go.jp/ ) --カーリル(日本最大の図書館検索サイト:http://calil.jp/) +学術論文の題目・著者・本文などを検索 --CiNii Articles(国立情報学研究所:http://ci.nii.ac.jp/ ) --Google Scholar(Google:http://scholar.google.co.jp/ ) +電子ジャーナル --J-STAGE(科学技術振興機構:http://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja ) --ScienceDirect (エルゼビア:http://www.sciencedirect.com/ ) --医中誌Web(医学中央雑誌刊行会:http://login.jamas.or.jp/) +白書、統計資料など --e-Stat 政府統計の総合窓口(総務省 統計局:http://www.e-stat.go.jp/ ) > 資料を探すときに一番手っ取り早いのは「知っている人に聞くこと」ですが、 自分でできることも多くあります。 資料や情報を探すときに、心がけることや、工夫するとよいことを考えてみましょう。 < ***資料としての情報の鮮度・信頼性 [#h42724d4] -鮮 度:インターネット>新聞>学術雑誌>図書>参考図書 -信頼性:インターネット<新聞<学術雑誌<図書≒参考図書 ***参考文献リストの書き方(前回の続き) [#gf569121] 学術雑誌を参考文献として示す場合には、 収録されている雑誌名や巻・号、ページ数など、多くの情報を 文献情報として記載する必要があります。 また、インターネット上の情報の場合は、 そのページが改変されたり削除される可能性があるため、 閲覧した日付を記載することが必要です。 +学術雑誌の論文、一般雑誌の記事 --書式:≪著者名≫(発行年)≪論文名・記事タイトル≫ ≪雑誌名≫,巻(号),ページ. ---例:中山洋・大和雅俊・山口正二・玉田和恵・松田稔樹 (2007) 情報ののぞき見を題材とした情報モラル指導教材へのVRの活用に向けた実験的研究 教育システム情報学会誌,24 (1),26-34. +インターネット上の情報 --書式:≪著者名または発行者名≫ ≪ウェブページの題名≫,≪URL≫(閲覧した西暦での日付). ---例:総務省 平成26年度情報通信白書,http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/h26.html (2015年4月24日). **アイデアを広げてまとめる [#ea6148cc] たくさんのアイデア(''発想'')や考えを広げたり(''発散'')、 引き出したアイデアを整理したり系統だててまとめたりする(''収束'')、 発想を支援する方法を実際にやってましょう。 ***マインドマップ [#b80eeb45] イラストを取り入れながら、 頭の中のイメージを紙の上に広げていく思考技術に、 「''マインドマップ''」があります。 マインドマップのポイントは、 1つのテーマについて連想して思い浮かんだことを、 短い言葉や絵でそのまま紙に書きだして、 枝が放射状に伸びていくように、次々と広げていくことです。 +多色ペン(色鉛筆やボールペンも可)と横長の大きめの紙(A4サイズ以上)を用意する。 +紙の真ん中に、テーマを代表するようなイメージやキーワードを描く。色は3色以上使う。 +真ん中のイメージから太い枝を伸ばすように何本か描く。それぞれの枝には真ん中のイメージから連想されるキーワードやイメージを1つ描く +伸ばした太い枝の先から、さらに枝を何本か伸ばす。元の枝のイメージに関連するキーワードやイメージを自由に描く。枝の先から新たな枝をつなげて伸ばしながら、木の枝のようにのように広げていく。伸ばすたびに枝はだんだん細くなる。 +離れた枝にあるイメージがお互いに関連があるようなら、線でつないだり、ひとまとまりの枝を枠(雲型)で囲む。 ***ブレインストーミング(ブレスト) [#n4547d92] 引き出されるアイデアの「質」よりも「量」に重点をおいて、 短時間で、場合によっては多人数でアイデアを引き出す手法を、 プレインストーミングといいます。&br; ポイントは、 「質より量」「突飛さを歓迎」「ネガティブな判断はあとで」「他の人に便乗」などがあります。 +与えられたテーマについて思いついたことを、カードや大型のポストイットに、1枚につき1件書く +全員のカードやポスイットを、壁や模造紙などに張って、簡単に説明する +説明に対してはポジティブに反応し、反対意見がある場合は新しいアイデアとして提案する +他のひとの意見やアイデアを参考にして、新しいアイデアを出してもよい ***アイデアを整理してまとめる(KJ法、親和法) [#tdcdf517] 引き出したアイデアは玉石混淆の状態です。 そのたくさんのアイデアを整理して、アイデア間の隠れた共通の概念や構造をあきらかにするのが、「''KJ法''」です。 (川喜田二郎「発想法―創造性開発のために」中公新書, 1967) +ブレストなどで引き出したアイデアを一覧できるようにする +アイデアの意味や特徴を確認しながら、似ているものを集める +集められたカードやポストイットのグループに、名前を付ける +グループに分けたアイデアを参考に、グループごとや全体について、最初からの作業を何回か繰り返す **課題 [#s0b1eeb6] +自分が興味のあるテーマについて、キーワードを複数考えて、そのキーワードを使って、CiNii か Google Scholar で検索してください。&br; +自分が興味のあるテーマについて、キーワードを複数考えて、CiNii か Google Scholar で検索してください。&br; 検索結果から「内容が気になる学術論文」をを3編選んで、ワークシートに参考文献リストとしてまとめてください。 +自分の地元を紹介するマインドマップを作成してください。 **参考文献 [#z2decf3c] -向後千春「スタディスキル【2014年度版】」, 早稲田大学人間科学学術院向後研究室 (2014.03) -学習技術研究会編著「知へのステップ 第4版」, くろしお出版 (2015.04) -専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04). -佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10). -トニー・ブザン,バリー・ブザン著,神田昌典訳「ザ・マインドマップ」, ダイアモンド社 (2005.11). -森時彦, ファシリテーターの道具研究会「ファシリテーターの道具箱」, ダイアモンド社 (2008.03). -石井力重「アイデア・スイッチ」, 日本実業出版社 (2009.07). |