第3回 資料の収集(1)
文献検索(図書館の利用)
実際に図書館へ行って、図書館の利用について説明を受けます。
大学図書館のサービスの利用
- 資料の貸出
- レファレンス・サービス(「調べもの、探しもの、お手伝いします」)
- コピー・サービス
- 他大学の図書館などの利用
- 閲覧:他大学の図書館を利用できるように「閲覧依頼書」を発行
- 複写:文献のコピーを取り寄せる
- 借用:文献そのものを借りる
- 購入リクエスト
図書館の資料
資料の種類
- 参考図書(レファレンス・ブック):学問全般について知りたい場合に役立つ
- 辞書、事典、百科事典、年間、統計資料、白書、文献目録など
- 新聞:比較的新鮮な情報を入手できるが、情報が断片的な場合がある
- 一般紙(全国紙:毎日、読売、朝日、産経、日本経済、地方紙:神戸新聞など)
- スポーツ紙・レジャー紙(日刊スポーツ、サンケイスポーツなど)、専門誌、業界紙、機関紙、広報紙
- 図書/単行本:特定分野の知識が体系的にまとまっているが、できあがるのに時間がかかる
- 文庫本、新書、専門書など
- 一次資料(オリジナルの資料)と二次資料(一次資料に基づく資料;年鑑、索引、蔵書目録も含む)
- 雑誌、逐次刊行物(定期刊行物):特定分野の現状や新しい話題について、詳しい情報が得られて、内容もコンパクト
- 一般雑誌(月刊誌、週刊誌など)
- 学術雑誌(学術雑誌、論文誌、講演論文集、学術定期刊行物など)
- インターネット上の情報:情報の量は多いが、書き換えや削除されることがあるので、再検証しにくい
- マスコミのサイト(新聞やテレビなど報道機関)
- 行政(政府や自治体)、企業・各種団体のサイト
- フリーの百科事典(Wikipediaなど)、まとめサイト、個人のサイト(日記、ブログなど)
図書館での資料の分類
- 日本十進分類法(NDC : Nippon Decimal Classification)
- 資料の背に張られたシールに書かれている番号
- 資料のテーマ(主題、分野)ごとに分かれている (例)芸術→スポーツ、体育→球技 : 「783」
参考文献の利用
引用と剽窃(ひょうせつ)
レポートなどの自分の文章に、
他の人の書いた文章を取り入れることを「引用」といいます。
引用のしかたには、あるきまった作法があります(後日説明します)。
他の人の文章を自分の意見のように書くことは、
「剽窃(ひょうせつ)」、つまり盗作やカンニング扱いとなります。
自分の文章が「主」、他の人の文章が「従」の関係となるように、
引用は必要最低限にとどめることが求められます。
参考文献リストの書き方
引用したり参考にした資料・文献があれば、
その出典(情報の出所)を「参考文献」として書きだしておきます。
リストとしてまとめておきましょう。
参考文献として示すのに必要な情報は、
書籍の場合は奥付(巻末の著者・出版社などの情報が書かれた部分)に書かれています。
- 単行本(単著、共著)
- 書式:≪著者名≫(出版年)≪書名≫ ≪出版社名≫.
- 例:安田雪 (2001) 実践ネットワーク分析 新曜社.
- 例:増田直紀・今野紀雄 (2005) 複雑ネットワークの科学 産業図書.
- 単行本(編著)
- 書式:≪編著者≫(出版年)≪書名≫ ≪出版社名≫.
- 例:佐藤嘉倫・平松闊編 (2005) ネットワーク・ダイナミクス 勁草書房.
なお、参考文献のリストを書くときには、次のことに注意してください。
- 複数の参考文献を書くときは、著者名の名字のアルファベット順に並べる
- 同じ著者で、同じ発行年(出版年)の文献を挙げる場合は、発行年の後に a、bとアルファベットを追記しておく
- 参考文献の示し方には、分野や年代によって書き方の違いがあること(ただし、何を書くかはだいたい同じ)
参考文献
- 学習技術研究会編著「知へのステップ 第4版」, くろしお出版 (2015.04)
- 専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04).
- 佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10).
- 科学技術振興機構「参考文献の役割と書き方 科学技術情報流通技術基準(SIST)の活用」,http://sti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST_booklet2011.pdf (参照 2013-07-01).
- 南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04)
課題
自分が興味のあるテーマについて、キーワードを複数考えて、そのキーワードを使って、大学の図書館の文献検索をしてください。
検索結果から読んでみたいと思う本を5冊選んで、ワークシートに参考文献リストとしてまとめてください。
次回(5月7日):「資料の収集 (2)」
- パソコンやインターネットを活用した情報収集
- アイデアを引き出してまとめる(発想法)