情報倫理全般(1)/新聞記事を活用したトレーニング
前回の宿題の確認
- Twitter(ツイッター)について調べてくる
- Twitterとはどんなものなのか?(内容、しくみ)
- Twitterはどのように使われているか?(事例;具体例、場面、利用者)
- Twitterは使うほうが良いものなのか?良くないものなのか?(理由、対象;誰にとって、使い方、場面)
- 自分がまとめたことを他の人に伝わるように説明する
ゼミの進め方、ゼミ全体テーマの説明
- 前回配布した資料をもとに、この全体と毎回のゼミの進め方を確認します。
- このゼミで扱う「情報モラル」「情報倫理」というテーマについての概説します。
新聞記事を活用したトレーニング
メディアリテラシーを鍛える
ゼミでは、毎回、新聞記事を活用した「メディアリテラシー」のトレーニングをします。
「メディアリテラシー」とは、さまざまな情報に対して、その発信側の意図を理解したうえで、情報を理解して取捨選択し、さらに情報をもとに自分の意見をまとめるような能力です。
「メディアリテラシー」は、
「情報モラル」「情報倫理」で求められる能力のひとつでもあります。
具体的には、次のような力を身につけることを目的とします。
- 事実と意見を区別できる
- 複数の情報を比較して判断できる
- 情報の発信側の意図を見抜くことができる
- 複数の情報を整理して発信できる
- 自分の意見を、具体的な根拠とともに、発信できる
トレーニングの内容
毎回のゼミで、数名を指名して、次のような内容のメニューをこなしてもらいます。
- ステップ1 : 新聞から記事を選びだす
- 好きな記事、または、ゼミで指定されたテーマやキーワードを含む記事を選ぶ
- ステップ2 : その記事を切り抜き、ワークシートに貼る
- 配布するワークシートに、切り抜いた記事(またはコピー)を貼りつける
- ステップ3 : 記事の重要なポイントとそれに対する意見を、ワークシートに書く
- ワークシートを活用して、その記事が伝えたいこと、自分が選んだ理由、感想、意見などをまとめる
- ステップ4 : 記事の内容とそれに対する自分のコメントを発表する
- 30秒から1分程度で、ワークシートにまとめた内容をプレゼンテーションする
- ステップ5 : 全員でディスカッションする
- 発表した内容をもとに、軽いディスカッションや質疑応答をする
トレーニングの注意点
- ステップ3 : 記事の重要なポイントとそれに対する意見を、ワークシートに書く
- 記事の重要なポイントは、メインメッセージ(記事が伝えたいこと)、補足情報(背景、具体例など)、影響や意義など、3つのポイントにまとめる
- 記事に対するコメントは、記事を選んだ理由、読んだ感想、記事に対する自分の意見やどうあるべきか(定義)などをまとめる
- ステップ4 : 記事の内容とそれに対する自分のコメントを発表する
- 記事の内容は、メインメッセージ→補足情報→影響など→自分の意見、の順に説明する
- ワークシートに書いたことをただ読み上げるだけではダメ
- ステップ5 : 全員でディスカッションする
- 聞く側の人は、聞いている間にコメントを用意して、発表の後に意見をいう
- さらに詳しい内容についてや、わからなかった用語などの意味を質問してもよい
参考文献
- 齋藤孝「新聞で学力を伸ばす」(朝日新書 249), 朝日新聞出版 (2010.08).