TITLE:第11回 レポートの書き方Ⅱ (3) *第11回 レポートの書き方Ⅱ (3) [#ubae18f0] &br; |CENTER:|LEFT:|LEFT:|c |~第11回 (2015-07-01)|>|アウトライン(骨組み)を考える、必要な資料を収集・整理する| |~第12回 (2015-07-08)|レポートを作成する|| |~第13回 (2015-07-15)|レポート(下書き)を提出して添削を受ける|プレゼンテーションを作成する| |~第14回 (2015-07-22)|レポートを修正する|プレゼンテーションを練習する| |~第15回 (2015-07-29)|最終レポートを提出する|本番のプレゼンテーションをして、相互評価する| **レポートの提出について [#ccf630f4] -枚数:表紙1枚+レポート本文3枚以上 --原則として、ワープロで作成すること(文字サイズは 10〜11ポイント) --表紙には、授業名・担当者名、レポートのタイトル、提出日、自分の学籍番号・氏名を記載 -参考文献(参考にした文献や情報;序論と本論で利用) --図書または雑誌(一般雑誌、学術雑誌)から最低1冊 --インターネット上の情報(ただし、Wikipedia、個人のブログ、SNSやTwitterは除く) -提出期限(必ず 2回とも提出すること) --期限(1回目):2015年7月15日(水) 9時まで(時間厳守)→添削して返却 --期限(2回目):2015年7月30日(水) 9時まで(時間厳守) -提出方法・提出先 --印刷した紙(ホッチキス止めしない)+データのファイル(USBメモリに入れておく) --担当者の研究室 1E302研究室 (もし不在の場合は提出用の箱に入れる)、または、ゼミの時間 **レポートの構成 [#ma0aa15a] たいていのレポートは「''序論''」「''本論''」「''結論''」の三部構成になっています。 -序論 「読者に向けて、これから何について、なぜ書こうとするのかを知ってもらう」 --背景の説明:テーマに関する事実やデータ、社会的な状況を説明 --問いの提起:どこに問題点・疑問点を見つけたのか、何を明らかにしたいのか --主張の提示:問いに対する自分の主張(意見) //--全体の構成:レポート全体の議論の展開の概説 -本論 「問いに対する主張が成立する論拠を説明する」 --主張を支える論点を3つ程度の各論にまとめる ---用語の解説:基礎資料をもとに、専門用語や概念を説明 ---先行研究の紹介:これまでに行われた研究・調査の紹介と検討 ---用語の解説:基礎資料をもとに、専門用語や概念を説明 ---事実と意見の提示:(複数の)事実を明らかにして、事実に基づく意見を述べる(詳細に) --最終的な主張の提示 //--最終的な主張の提示 -結論 「全体を通しての主張をまとめる」 --全体のまとめ:これまで述べたことを整理し、最終的な主張の妥当性を確認する --評価と展望:ここまでに述べたことを客観的に自己評価し、今後どのように発展させるか -参考文献「どんな資料や情報をもとにして考えたか」 --レポートで引用したり、執筆するうえで参考にした書籍・論文・ウェブページをリストにする **アウトラインの作成 [#d38bd3e2] レポート全体のアウトライン(大まかな内容;骨組み)をまとめて、 書くことの方針を決めておくと、 レポート作成がスムーズに進みます。 -テーマに関するキーワードを選び出し、基礎的な情報を十分調べておく -アウトライン作りは試行錯誤して行う(テーマや問い・主張の変更があってもよい) --序論:「テーマ」について「問い」(クイズ文形式)を立て、答えの予想(仮説)を考える --本論:答えの予想を支える「理由」として複数の「事実」、「用語・概念の解説」を積み重ねる --結論:全体を短くまとめ、「問い」をより深めるための「今後の展望」を考えておく **レポートで正確な文章を書く [#j66f9d3a] -文体は「である体」で書く --普段の生活で使う「です・ます体」は使わない -主語と述語の関係を明確にする --「こそあど」言葉(指示代名詞)を多用しない、体言止めは使わない -文章の長さは短めにする --読点(、)が少ない文章で、あいまいな表現を避ける -読点(、)は、動詞を含む部分が2つ以上ある場合は、その間に打つ --読点で文章の意味をキチンと区切る -漢字とひらがなを使い分けに注意する --「言う」→「いう」 --「出来る」→「できる」 --「分かる」→「わかる」 --「〜する時」→「〜するとき」 --「所謂」→「いわゆる」 --「特に」→「とくに」 --「故に」→「ゆえに」 --「時々」→「ときどき」 --「色々」→「いろいろ」 --○「いう」、×「ゆう」 --○「とおり」、×「とうり」 -接続詞を正しく使う --結果・帰結:ので、から、だから、したがって、と、それで、すると --逆説・対照:しかし、けれども、のに、ても、ところが --追加・累加:たり、そして、また、なお、ところが --言換・例示:つまり、すなわち、要するに、たとえば --理由・補足:なぜなら、というのは、、ただし、もっとも --話題の転換:さて、ところで -数字の書き方を統一する --アラビア数字(1、2、3、…)なら半角文字で書く -箇条書きを活用する --内容を列挙したり分類するには便利で、要点がはっきりする -パラグラフ(トピックセンテンスなど)に注意する(第5回・第6回の資料を参照) -自分自身をあらわす「筆者」という主語は多用しない -用語や名称は統一し、むやみに省略して書かない **インターネットを利用して関連資料を探す [#p5f258ff] ***資料を探すときの方針 [#m0ce168e] +テーマに関する全体的な知識や動向を調べる +テーマに関する基礎的な知識や専門用語などを調べる +テーマに関する最新の知識や動向を調べる +テーマに関連する他の分野の知識や情報を調べる 探した情報は、どこにある情報かを記録して、コピーまたは印刷して保存しておきましょう。 --ネット上の情報は「お気に入り」に追加しておき、印刷もする --図書・文献は、コピーをしたり「文献メモ」を作成しておく ***資料を探すときの注意点 [#offca5da] -インターネット上の情報に頼りすぎない --インターネット上には膨大な情報がありますが、信頼性が高く内容も正確な情報から、間違っていたり無責任に書かれた情報まで、玉石混淆の状態。 --できるだけ、書籍や新聞、学術論文などで裏付けを取るようにする -集めた情報のほとんどはレポートを書くのに直接は使えない --多くの情報を調べても、そのすべてをレポートに書けるとは限らない --集めること自体が無意味なわけではなく、書くために必要な基礎的な知識となる ***ネットを使って探す(公的情報源、白書、統計資料など) [#s065d0c5] -情報通信白書(総務省:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ ) -統計調査結果(e-Gov 電子政府の総合窓口:http://www.e-gov.go.jp/link/statistics.html ) -サイバー犯罪対策(警察庁:http://www.npa.go.jp/cyber/ ) -ハイテク対策(警視庁:http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/ ) -情報セキュリティ(情報処理推進機構:http://www.ipa.go.jp/security/ ) -インターネットホットライン連絡協議会 (http://www.iajapan.org/hotline/ ) ***ネットを使って探す(専門に関する情報) [#laf58a93] -INETERNET Watch(インプレス:http://internet.watch.impress.co.jp/ ) -ネット・ウィルス情報(asahi.com:http://www.asahi.com/digital/internet/ ) -ネット&デジタル(YOMIURI ONLINE:http://www.yomiuri.co.jp/net/security/ ) -デジタル(日経トレンディネット:http://trendy.nikkeibp.co.jp/digital/ ) ***ネットを使って探す(文献情報など) [#s3a1c765] -文献の題目・著者・本文などで検索 --CiNii 論文情報ナビゲータ(国立情報学研究所:http://ci.nii.ac.jp/ja ) --Google Scholar(Google:http://scholar.google.co.jp/ ) -OPAC(蔵書カタログ)の検索 --大学のOPAC(兵庫大学:http://media.hyogo-dai.ac.jp/lib/ ) --Webcat plus(国立情報学研究所:http://webcatplus.nii.ac.jp/ ) --NDL-OPAC(国立国会図書館:http://opac.ndl.go.jp/ ) -電子ジャーナル --J-STAGE(科学技術振興機構:http://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja ) --ScienceDirect (エルゼビア:http://www.sciencedirect.com/ ) **参考文献 [#z2decf3c] -科学技術振興機構「参考文献の役割と書き方 科学技術情報流通技術基準(SIST)の活用」,http://sti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST_booklet2011.pdf (参照 2013-07-01). -藤田哲也編著「大学基礎講座 改増版」, 北大路書房(2006.03) -南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04) -学習技術研究会編著「知へのステップ 第3版」, くろしお出版 (2011.03) // -専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04). -石坂春秋「レポート・論文・プレゼン スキルズ」, くろしお出版 (2003.03). -佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10). -小笠原喜博「大学生のためのレポート・論文術」(講談社現代新書 1603), 講談社(2002.04). -河野哲也「レポート・論文の書き方入門 第3版」, 慶応義塾大学出版会 (2002.12). -泉忠司「90分でコツがわかる!『論文&レポート』の書き方」, 青春出版社 (2009.07). |