TITLE:第2回 学習のスキル *第2回 学習のスキル [#h1019ef5] **学習活動とは [#y1058d2f] 大学での授業の取り組み方を通じて、大学での学習活動について考えてみましょう。 -高校までの授業と大学での授業の違い -高校までの「勉強」と大学での「学び」の違い ***基礎的知識 [#ed48e960] -大学での学習(授業のスタイル、授業外学習、自主学習) -ノートの活用(なぜノートをとるのか) -資料の活用(資料の種類や特徴の違い) -大学でのレポートの目的(正解があるとは限らない) -事実と意見の区別(事実を自分の主張に置き換えない) ***学習スキル(スタディ・スキル) [#w02d849b] -ノートの取り方(ノートテイキング) -テキストの読み方(クリティカル・リーティング:批判的読解) -文献や資料の検索(図書館やデータベースの利用) -要約のしかた(パラグラフ、キーワードやキーセンテンス) -考えのまとめ方(事実と意見の区別、発想の展開) -レポートの書き方(全体の構成、文献の引用) -発表のしかた(発表資料の作り方、口頭発表) **発想を“見える化”して広げる [#ea6148cc] 発想を広げたり、考えを整理したり、系統だてて考えるときに使うことができる、 発想方法を利用してみましょう。 ***マインドマップ [#b80eeb45] 色やイラストを取り入れながら、 頭の中のイメージを紙の上に表現する思考技術に、 「''マインドマップ''」があります。 マインドマップのポイントは、 1つのテーマについて連想して思い浮かんだことを、 短い言葉や絵でそのまま紙に書きだして、 枝が放射状に伸びていくように、次々と広げていくことです。 いくつかのマインドマップを描いてみて、 特定のテーマについて発想を広げたり整理してみましょう。 +多色ペン(色鉛筆やボールペンも可)と横長の大きめの紙(A4サイズ以上)を用意する。 +紙の真ん中に、テーマを代表するようなイメージやキーワードを描く。色は3色以上使う。 +真ん中のイメージから太い枝を伸ばすように何本か描く。それぞれの枝には真ん中のイメージから連想されるキーワードやイメージを1つ描く +伸ばした太い枝の先から、さらに枝を何本か伸ばす。元の枝のイメージに関連するキーワードやイメージを自由に描く。枝の先から新たな枝をつなげて伸ばしながら、木の枝のようにのように広げていく。伸ばすたびに枝はだんだん細くなる。 +離れた枝にあるイメージがお互いに関連があるようなら、線でつないだり、ひとまとまりの枝を枠(雲型)で囲む。 ***参考文献 [#yf9e3fa3] -トニー・ブザン,バリー・ブザン著,神田昌典訳「ザ・マインドマップ」, ダイアモンド社 (2005.11). -森時彦, ファシリテーターの道具研究会「ファシリテーターの道具箱」, ダイアモンド社 (2008.03). -石井力重「アイデア・スイッチ」, 日本実業出版社 (2009.07). **ノートテイキング(ノートの作り方) [#c7c0eac9] ***【ポイント】ノートを活用するには? [#tb4dd263] -授業内容を再現できるように : 板書をそのまま写すのではなくポイントを押さえる -キーワードや要点を逃さない : 一言一句書き取っていては聞き逃す -授業内容を立体的にとらえる : 記号や矢印、イラストなどをうまく使う -余白を多くつくって活用する : 追加情報を記入する場所をあらかじめ用意しておく > 積極的にノートを活用するには、''定期的に読み返す''ことが重要です。 ただし、試験前などに清書するのは二度手間です。 しばらくして読み返してときに授業を思い出せる程度に ''丁寧に書く''のがおススメです。 < ***図解の活用 [#xff52e27] ノートを作るときには、文字で書くことだけが重要ではありません。 物事の関係や考え方・情報の構造などを図で書いた''図解''があれば、 視覚的に内容を理解・確認するのに役立ちます。 #ref(2010zemi1/3rd/zukai.png,nolink,72%,図解の例) ***ノートをとるときに役立つ文房具 [#n8e302d0] -筆記用具 --蛍光ペン:キーワードを中心に、コピーしても写らない --ボールペン:速記に便利、3色ボールペン(色で重要度や情報の意味を使い分ける) ---(例)赤…もっとも重要な箇所、青…まあ重要な箇所、緑…面白い・興味を抱いた箇所 ---(例)赤…重要な情報、青…疑問点(授業でわからないところ)、緑…そのほかの情報 -付箋の活用 --いろんな付箋:サイズ(大・中・小)、素材(紙、透明フィルム) --メモや情報の整理に:大きめの付箋に書く、あとで内容ごとにグループに整理する -さまざまなフォーマットの市販ノート --罫線に目盛りがあることで、字下げなど文字の配置がしやすい --目盛りを使えば、フリーハンドでも図表やグラフの作成がしやすい --ページの分割がしやすい(例:コーレル大学式ノート) **参考文献 [#zf128919] ***参考文献 [#zf128919] -齋藤孝「三色ボールペン情報活用術」(角川oneテーマ21 B-43), 角川書店 (2003.06). -田村仁人「アタマが良くなる合格ノート術」, ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007.04). -堀公俊, 加藤彰「ファシリテーション・グラフィック」, 日本経済新聞社 (2006.09). -太田あや「[[東大合格生のノートはかならず美しい>http://www.amazon.co.jp/dp/4163706208/]]」, 文藝春秋 (2008.09). -永田豊志「[[頭がよくなる「図解思考」の技術>http://www.amazon.co.jp/dp/4806135496/]]」, 中経出版 (2009.11). **次回(4月23日):資料の収集 [#qef35cc8] -2つのゼミで、図書館ツアーを実施(情報メディアセンターによる説明) -集合:5号館図書館前に 9:00 集合(その後、場所を移動します) |