TITLE:第12回 成果の発表 (1) *第12回 成果の発表 (1) [#ubae18f0] **今後のスケジュール [#o790091b] #br |CENTER:|LEFT:|LEFT:|c |~第12回 (2014-07-02)|>|アウトライン(骨組み)を考える、レポートを作成する| |~第13回 (2014-07-09)|レポート(下書き)を提出して添削を受ける|プレゼンテーションを作成する| |~第14回 (2014-07-16)|レポートを修正する|プレゼンテーションを練習する| |~第15回 (2014-07-30)|最終レポートを提出する|本番のプレゼンテーションをして、相互評価する| **アウトラインの作成 [#d38bd3e2] レポート全体のアウトライン(大まかな内容;骨組み)をまとめて、 書くことの方針を決めておくと、 レポート作成がスムーズに進みます。 -テーマに関するキーワードを選び出し、基礎的な情報を十分調べておく -アウトライン作りは試行錯誤して行う(テーマや問い・主張の変更があってもよい) --序論:「テーマ」について「問い」(クイズ文形式)を立て、答えの予想(仮説)を考える --本論:答えの予想を支える「理由」として複数の「事実」、「用語・概念の解説」を積み重ねる --結論:全体を短くまとめ、「問い」をより深めるための「今後の展望」を考えておく **引用のしかた [#a94e3393] 「''引用''」とは、レポートや論文のなかで自分の意見を明確にするために、 他の文献の意見や考えを紹介することです。 引用で一番注意すべきことは、 ''どの部分が引用なのか''をわかるように書くことです。 ''他人の意見を自分の意見のように書く''ことは、 他人の文章を盗んで自分のものとして発表する「盗作」、 いわゆる「''剽窃''」は絶対に行ってはいけません。 また、引用だけで自分の意見を述べるのではなく、 引用は必要最低限にとどめて書くことも大事です。 +要約して引用:必要かつ十分な長さで要約する +短い引用(2行以内):引用文をカギカッコ(「」)でくくる #pre{{ 安田(1997)は、人々から組織の関係をとらえるのに「現象から記号(すなわち) モデルを投資するような柔軟性を備えなければならない」と述べている。 }} +長い引用(3行以上):引用文の前後に1行空けて、左側を2〜3文字分字下げする #pre{{ 安田は、『ネットワーク分析』のなかで、次のように述べている(安田 1997)。 言葉をかえて言うならば、「行為者の行為を、個人的な属性からでは なく、その行為者を取り囲むネットワークによって説明する」ための 分析をおこなうのが、ネットワーク分析です。 つまり…… }} なお、2番目や3番目のような引用では、元の文章と一字一句正確に同じであることが大事です。 勝手に加筆・訂正してはいけません。 引用するときは必ず、 (次に説明する)どの参考文献から引用したかがわかるように、 「河野(2014)は」「河野(2014)によれば」や「…である(河野, 2014)。」のように 著者の名字と発行年(出版年)を書いて、引用元を明らかにします。 **参考文献の示し方 [#dd239c51] 引用したり参考にした資料・文献があれば、 その出典(情報の出所)を「''参考文献''」として書きだしておきます。 なお、参考文献として示すのに必要な情報は、 書籍の場合は奥付(巻末の著者・出版社などの情報が書かれた部分)に、 論文や記事の場合は余白部分などに書かれています。 +単行本(単著、共著) --書式:著者名(出版年)『書名』,出版社. ---例:安田雪 (2001) 『実践ネットワーク分析』,新曜社. ---例:増田直紀・今野紀雄 (2005)『複雑ネットワークの科学』,産業図書. +単行本(編著) --書式:編著者(出版年)『書名』,出版社。 ---例:佐藤嘉倫・平松闊編 (2005) 『ネットワーク・ダイナミクス』,勁草書房. +翻訳書 --書式:原著者名(出版年)『書名』,翻訳者名,出版社. ---例:アルバート=ラズロ・バラバシ (2002) 『新ネットワーク思考』,青木薫訳,NHK出版. +学術雑誌の論文・記事 --書式:著者名(発行年)「論文名・記事タイトル」『雑誌名』,巻・号,ページ. ---例:中山洋・大和雅俊・山口正二・玉田和恵・松田稔樹 (2007) 「情報ののぞき見を題材とした情報モラル指導教材へのVRの活用に向けた実験的研究」『教育システム情報学会誌』,Vol.24 No.1,pp. 26-34. +インターネット上の情報 --書式:著者名または発行者名「ウェブページの題名」,URL(参照 閲覧した西暦での日付). ---例:総務省「平成25年度 情報通信白書」,http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/h25.html (参照 2014年6月25日). +新聞・雑誌の記事 --掲載紙(紙)名(発行年)「記事の題名」発行日時 朝刊・夕刊と面数. ---例:朝日新聞 (2014) 「日本語版ネット無料講義開始 有名大教授らの授業」2014年4月18日 朝刊34面. 参考文献のリストを書くときには、次のことに注意してください。 -複数の参考文献を書くときは、著者名の名字のアルファベット順に並べる -同じ著者で、同じ発行年(出版年)の文献を挙げる場合は、発行年の後に a、bとアルファベットを追記しておく -参考文献の示し方には、分野や年代によって書き方の違いがあること(ただし、何を書くかはだいたい同じ) **参考文献 [#z2decf3c] -科学技術振興機構「参考文献の役割と書き方 科学技術情報流通技術基準(SIST)の活用」,http://sti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST_booklet2011.pdf (参照 2013-07-01). -藤田哲也編著「大学基礎講座 改増版」, 北大路書房(2006.03) -南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04) -学習技術研究会編著「知へのステップ 第3版」, くろしお出版 (2011.03) // -専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04). -石坂春秋「レポート・論文・プレゼン スキルズ」, くろしお出版 (2003.03). -佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10). -小笠原喜博「大学生のためのレポート・論文術」(講談社現代新書 1603), 講談社(2002.04). -河野哲也「レポート・論文の書き方入門 第3版」, 慶応義塾大学出版会 (2002.12). -泉忠司「90分でコツがわかる!『論文&レポート』の書き方」, 青春出版社 (2009.07). **プレゼンテーションの作成 [#a03c2d17] ***プレゼンテーションの構成 [#sf050f32] -レポートは「序論」「本論」「結論」の構成だが、プレゼンテーションは''「序論+結論」「本論」「結論」''になる --「序論+結論」では、結論をごく簡単に説明する(最初に結論を説明することで、話がわかりやすくなる) --「本論」では、いくつかの話のまとまりを説明する --「結論」では、本論で説明した内容のまとめと、自分の意見や考察を説明する 【例:6枚のスライドで構成されるプレゼンテーションの場合】 1枚目: タイトル用スライド ↓ 2枚目: 序論(はじめに) タイトルに関連する背景の説明(事例やデータの紹介と解説) ↓ 3枚目: 序論+結論(本レポートの目的) 問題点の指摘(問題提起)、自分の主張(簡単に説明) ↓ 4枚目: 本論(○○について等) 主張についての説明(理由、事例やデータなどの根拠を示す) 自分の意見を示す(事例やデータに基づいて)(結論のための理由その1) ↓ 5枚目: 本論(○○について等) 用語や事例の解説、問題点等の解説とそれに対する自分の意見 反対意見を想定し、それに対する対応を説明(結論のための理由その2) ↓ 6枚目: 結論(まとめ) 本論で書いた内容のまとめ(各スライドの内容を1行程度)、 自分の主張をはっきりと説明し、また提案があれば示す ***スライドの構成と分量 [#k582d141] -スライドを作成するときには、''1枚のスライドに1つの内容だけ''説明する -スライドを説明する時間は、''1枚あたり1分以上''が目安(10分間の発表なら10枚程度) -説明する内容が多い場合は、切りのいいところで複数のスライドに分ける --例えば2枚に分けて説明する場合は、タイトルに「(1/2)」や「(2/2)」と書いておく ***スライドの文字と文章 [#r89ba84f] -原則として、''フォントはゴシック体''(角ばったフォント)を使用する -文字は大きく書く(最低でも、''20ポイント以上の文字サイズ'') -文章は、''1行程度に簡潔にまとめる''(細かく書きすぎずにポイントをまとめる) -文章には、読点(。)は使わず、「である体」や体言止めを使う **口頭発表 [#a03c2d17] ***口頭発表のポイント [#rdeec43d] +特定の人だけに視線を向けないで、まんべんなく視線を動かす +無駄な動きや腕組み・後ろでなどはせず、うまく身振りでも表現をする +1枚のスライドでしゃべる時間は、1分程度(目安として) --聞き取りやすいようにはっきり話す --早口にならず、ゆっくり目に話したり、適当に間を空けたりする --声に強弱をつけたり、特定の言葉を繰り返して、強調したいところにメリハリをつける ***発表する側への注意 [#n21f8be7] 自分のレポートをもとに、プレゼンテーションをしてもらいます。 -時間配分:発表8分、質疑応答3分 -発表に使ったプレゼンテーションの資料は印刷すること(10部印刷) -発表に使ったプレゼンテーションのファイルは、提出すること -発表と質疑応答が終わったら、チェックシート(発表者用)にチェックをすること ***発表を聞く側への注意 [#w58de7f6] -ひとつの発表につき、最低1つ質問をすること(評価に含める) -発表と質疑応答が終わったら、チェックシート(聴き手用)にチェックをすること **プレゼンテーションの提出と口頭発表 [#ccf630f4] 添削したレポートを清書をもとに、プレゼンテーションを作成する。 -提出日:2013年7月17日(水) 授業開始まで(時間厳守) -&color(Red){次回の授業で発表をする(持ち時間5分+質疑応答3分)}; --PowerPointのスライドを作っておくこと --発表練習を事前に十分しておくこと **参考文献 [#z2decf3c] -科学技術振興機構「参考文献の役割と書き方 科学技術情報流通技術基準(SIST)の活用」,http://sti.jst.go.jp/sist/pdf/SIST_booklet2011.pdf (参照 2013-07-01). -藤田哲也編著「大学基礎講座 改増版」, 北大路書房(2006.03) -南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04) -学習技術研究会編著「知へのステップ 第3版」, くろしお出版 (2011.03) -中澤務・森貴史・本村康哲編「知のナヴィゲーター」, くろしお出版 (2007.04) // -専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04). -石坂春秋「レポート・論文・プレゼン スキルズ」, くろしお出版 (2003.03). -佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10). |