TITLE:第7回 「学習活動の基本スキル(2)」 *第7回 学習活動の基本スキル(2) [#ubae18f0] **前回の宿題 [#x1099181] -前々回の授業で、図書館で借りた本の書評を発表する(ひとり5分程度) **レポートを書く(応用編) [#pfcd62c4] ***レポートの構成 [#uaf05c7f] たいていのレポートは「''序論''」「''本論''」「''結論''」の三部構成になっている。 -序論 「読む人に向けて、これから何について、なぜ書こうとするのかを知ってもらう」 --背景の説明:前提なる知識や事実を紹介 --問題の提起:そのテーマのどこに問題点・疑問点を見つけたのか --目的の提示:何を明らかにするのか -本論 「問題提起したことへの答えを出す」 --事実の提示:事実を明らかにする(複数の) --意見の提示:事実に基づく意見を述べる --最終的な主張の提示 -結論 「全体を通しての主張をまとめる」 --全体のまとめ:これまで述べてきたことを整理し、最終的な主張の妥当性を確認してもらう --評価と展望:成果について客観的に評価し、今後どのように発展させるか ***引用のしかた [#a94e3393] -「''引用''」とは、レポートや論文で、他の文献の意見や考えを紹介して、自分の意見を明確にする -引用するときの一番の注意点は、どの部分が引用なのか、それがわかるように書くこと --''他人の意見を自分の意見のように書く''ことは、いわゆる「盗作」という犯罪になる -また「引用に自分の意見を語らせない」で、自分の意見を陰陽とは別に書く -また引用は、必要最低限にとどめる 引用のしかたには、いくつかのやり方があるが、一般的なやり方を説明する。 +要約して引用:必要かつ十分な長さで要約する +短い引用(2行以内):引用文をカギカッコ(「」)でくくる #pre{{ 安田は、人々から組織の関係をとらえるのに「現象から記号(すなわち) モデルを投資するような柔軟性を備えなければならない」と述べている。 }} +長い引用(3行以上):引用文の前後に1行空けて、左側を2〜3文字分字下げする #pre{{ 安田は、『ネットワーク分析』のなかで、次のように述べている。 言葉をかえて言うならば、「行為者の行為を、個人的な属性からで はなく、その行為者を取り囲むネットワークによって説明する」た めの分析をおこなうのが、ネットワーク分析です。 つまり…… }} なお、2番目と3番目の場合は、 一字一句正確に引用し、 勝手に加筆・訂正してはいけない。 **参考文献の示し方 [#dd239c51] -引用したり参考にした資料があれば、 その出典(情報の出所)を、 「''参考文献''」として書き出す -参考文献として示すのに必要な情報は、 奥付(巻末の、著者や出版社、出版地が書かれた部分)にある -複数の参考文献を書くときは、著者名の五十音順またはアルファベット順に並べる -参考文献の示し方には、分野や年代によって、いくつかの書き方があることに注意 +単行本(単著、共著) --書式:著者名『書名』、出版社、出版年(西暦)。 ---例:安田雪『実践ネットワーク分析』、新曜社、2001年。 ---例:増田直紀、今野紀雄『複雑ネットワークの科学』、産業図書、2005年。 +単行本(編著) --書式:編著者『書名』、出版社、出版年(西暦)。 ---例:佐藤嘉倫・平松闊編『ネットワーク・ダイナミクス』、勁草書房、2005年。 +翻訳書 --書式:原著者名『書名』、翻訳者名、出版社、出版年(西暦)。 ---例:アルバート=ラズロ・バラバシ『新ネットワーク思考』、青木薫訳、NHK出版、2002年。 +雑誌論文・記事 --書式:著者名「論文名・記事タイトル」『雑誌名』、巻・号、発行年(西暦)、ページ。 ---例:中山洋、大和雅俊、山口正二、玉田和恵、松田稔樹「情報ののぞき見を題材とした情報モラル指導教材へのVRの活用に向けた実験的研究」『教育システム情報学会誌』, Vol.24 No.1、(2007年)、pp. 26〜34。 +インターネット上の情報 --書式:著者名または発行者名「文書名」、URL(閲覧日:西暦での日付)。 ---例:総務省情報通信政策局「平成19年度 情報通信白書」、http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/whitepaper/ja/h19/index.html(閲覧日:2009年5月20日)。 **参考文献 [#z2decf3c] -学習技術研究会編著「知へのステップ 改訂版」, くろしお出版 (2006.10) -専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04). -佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10). -小笠原喜博「大学生のためのレポート・論文術」(講談社現代新書 1603), 講談社(2002.04). -河野哲也「レポート・論文の書き方入門 第3版」, 慶応義塾大学出版会 (2002.12). **宿題 [#e272478f] -宿題の書評やWebから収集した資料をもとにレポートを作成すること --テーマは「インターネットや携帯電話は何歳から使わせてよいか?」 --使用する紙のサイズは、A4サイズ --枚数は、2,3枚程度(ホッチキス止めはしないこと) --1枚目の最初には、次のように書いておくこと 「基礎ゼミ?」レポート 2009年6月24日(水)提出 健康科学部 健康システム学科 学籍番号 自分の氏名 --1枚目は表紙で、2枚目以降はレポートを書く(枚数は 2,3枚程度) --手書きでもワープロで印刷したものでもよい -レポートの構成や参考文献の引用に気をつけること -レポートの構成、参考文献の引用のしかたに気をつけること |