第5回 レポートの書き方Ⅰ (1)要約してまとめる文献の要点を的確に読み取り、 その主張や意見を手短にまとめるのが「要約」です。 的確な要約をするには、内容を十分に理解していなければできません。 要約の練習をすることで、読み解く力を身につけることができます。 パラグラフに注目して読み解くパラグラフの日本語訳は「段落」ですが、 文書全体の役割上、「パラグラフ=段落」ではありません。
パラグラフには次のような特徴があるので、読み解くときに注意しましょう。
キーワードやキーセンテンスに印をつける
蛍光ペンや付せんなどで、キーワードやキーセンテンスに印をつけておけば、 理解を深めたり、効率良く読み解くのに役立ちます。 要約して内容を整理する
要約の大まかな手順
文章を読み解く文章を読むときには、 キーワード(カギになる語句)やキーセンテンス(カギになる文章)、 段落をつなげる言葉(接続詞など)に気をつけることが大事です。 さらに、次のような文章の構造にも注目しておきましょう。 トピック・センテンスパラグラフ(意味上のひとまとまりの文章)は、 ひとつの話題(トピック)についてだけ扱うという特徴があります。 これを「1パラグラフ 1トピックの原則」といい、 論理的な文章(レポート、論文など)はこの原則にしたがっています。 そして、 そのパラグラフで書いた人が主張したいこと(トピック)を説明する文章を、 「トピック・センテンス」といい、パラグラフの中で重要な部分です。 一般的には、パラグラフの最初に書かれています。 各パラグラフのトピック・センテンスを読んでいけば、 大まかな内容を読み取ることができます。 議論の展開議論の展開(話のつながり)には、さまざまなタイプがあります。 ここでは、よくある議論の展開を3つのみ紹介します。
事実と意見の区別文章には、「事実」と「意見」が混ざっています。 文章を読み解くためには、これらを区別することが重要です。 事実とは、出来事や誰もが知り得る情報など、 客観的(誰が見ても同じように受け止めるられる)なものです。 また、意見はどちらかといえば主観的(その人だけが考えたり感じるかもしれない)なものです。 しかし、意見の中にも、 「客観的な事実」を根拠とした意見、つまり「事実に基づいた意見」があります。 この「客観的な事実」と「事実に基づいた意見」を明確にすることで、 書いた人の考えを読み解くことができます。 参考文献
|