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基礎ゼミ - 2014zemi1/7th のバックアップ(No.1)

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  • 2014zemi1/7th へ行く。
    • 1 (2014-05-20 (火) 19:00:59)

第7回 レポートの書き方Ⅰ (3)

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事実と意見の区別

文章には、「事実」と「意見」が混ざっています。 文章を読み解くためには、これらを区別することが重要です。

事実とは、出来事や誰もが知り得る情報など、 客観的(誰が見ても同じように受け止めるられる)なものです。 また、意見はどちらかといえば主観的(その人だけが考えたり感じるかもしれない)なものです。

しかし、意見の中にも、 「客観的な事実」を根拠とした意見、つまり「事実に基づいた意見」があります。 この「客観的な事実」と「事実に基づいた意見」を明確にすることで、 書いた人の考えを読み解くことができます。

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クリティカル・リーディング(批判的読解)

単に文献の内容を正確に理解するだけでなく、 批判的に考えながら読むこと(クリティカル・リーディング)で、内容を吟味し、 自分自身を意見を創り出すことが大切です。

  1. 著者の主張のうち、中心となる話題や重要な説明をいくつか取り上げる
    • 関心を持った内容、重要と思われる意見など
    • なぜそれらを取り上げたのか、理由や根拠をはっきりしておく(ただ「関心がある」「面白い」ではダメ)
  2. 内容に対しての自分から見た疑問を持ち、その答えを探しながら読む(問題提起)
    • 読む前からあらかじめ自分が持っている疑問
    • 読んでいくうちに生まれた疑問
  3. 書かれている事実・意見が正しいか論理的に検証する
    • 具体性に欠けていないか
    • 議論に矛盾がないか
    • 客観的な事実に基づいているか(感情に基づいていないか)
  4. 場合によっては文献の主張や意見に対して説得力のある異論を唱える
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「書評」を書いてみる

文献や資料を批判的に読んで(クリティカル・リーディング)、 それを元にある問題点について批判的に考える(クリティカル・シンキング)の練習として、 文献や資料の批評、書評(クリティカル・レビュー)をしてみましょう。

書評全体の構成は、次のようになります。

  • 文献の情報:著者名 発行年『題名・書名』出版社
  • (1) 目的の提示 (全体の10%ほど)
    • どんなテーマの文献への批評(コメント)なのか、著者がどんな議論をしているのか、内容を大まかに紹介する。
    • 以下で述べる手順について簡単に説明する。
  • (2) 要約 (全体の30〜40%ほど)
    • 文献やパラグラフ(段落)の順を追って、メリハリをつけて要約する。
      • まず、パラグラフを一文で要約。
      • パラグラフの要約をつなげたものを、さらに一文で要約。
      • 場合によっては、節→章の順に、要約していく。
    • キーワードやキーセンテンスについて説明をし、また、専門用語や重要な概念には解説をする。
  • (3) 問題提起 (全体の10〜20%ほど)
    • 著者の主張のうち、中心的・重要な話題を数点取り上げる。
      • 自分が関心を持った主張、重要と思われる意見をピックアップし、その理由や根拠を示す(ただ「関心がある」「面白い」ではダメ)。
    • それらに対しての自分自身の問題提起(疑問、反論、同意)を行う。
  • (4) 議論(全体の30〜40%ほど)
    • 自分で提起した問題について、議論を展開する。
    • 自分の主張を、別の例の提示や別の説明などを説得力のあるかたちで、論理的・実証的に説明する。
  • (5) まとめ(全体の10〜20%ほど)
    • 以上をまとめて要約し、結論づける。
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レポートで正確な文章を書く

  • 文体は「である体」で書く
    • 普段の生活で使う「です・ます体」は使わない
  • 主語と述語の関係を明確にする
    • 「こそあど」言葉(指示代名詞)を多用しない、体言止めは使わない
  • 文章の長さは短めにする
    • 読点(、)が少ない文章で、あいまいな表現を避ける
  • 読点(、)は、動詞を含む部分が2つ以上ある場合は、その間に打つ
    • 読点で文章の意味をキチンと区切る
  • 漢字とひらがなを使い分けに注意する
    • 「言う」→「いう」
    • 「出来る」→「できる」
    • 「分かる」→「わかる」
    • 「〜する時」→「〜するとき」
    • 「所謂」→「いわゆる」
    • 「特に」→「とくに」
    • 「故に」→「ゆえに」
    • 「時々」→「ときどき」
    • 「色々」→「いろいろ」
    • ○「いう」、×「ゆう」
    • ○「とおり」、×「とうり」
  • 接続詞を正しく使う
    • 結果・帰結:ので、から、だから、したがって、と、それで、すると
    • 逆説・対照:しかし、けれども、のに、ても、ところが
    • 追加・累加:たり、そして、また、なお、ところが
    • 言換・例示:つまり、すなわち、要するに、たとえば
    • 理由・補足:なぜなら、というのは、、ただし、もっとも
    • 話題の転換:さて、ところで
  • 数字の書き方を統一する
    • アラビア数字(1、2、3、…)なら半角文字で書く
  • 箇条書きを活用する
    • 内容を列挙したり分類するには便利で、要点がはっきりする
  • 自分自身をあらわす「筆者」という主語は多用しない
  • 用語や名称は統一し、むやみに省略して書かない
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宿題(提出期限:6月12日の授業)

  • 前回配布し、今回シートにまとめた文献の書評を書いて提出すること
    • 紙のサイズは「A4」、枚数は2~3枚程度(表紙は除く、ホッチキス止めはしない)
    • 手書きでも、ワープロで作成して印刷してもよい
    • 1枚目には、次のように表紙を作成すること
        「基礎ゼミI」レポート
         担当教員:河野 稔(水曜日 1時限)
         提 出 日:2014年6月11日(水)
      
      
         健康科学部 健康システム学科
           <学籍番号> <自分の氏名>
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参考文献

  • 藤田哲也編著「大学基礎講座 改増版」, 北大路書房(2006.03)
  • 中澤務・森貴史・本村康哲編「知のナヴィゲーター」, くろしお出版 (2007.04)
  • 学習技術研究会編著「知へのステップ 第3版」, くろしお出版 (2011.04)
  • 南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04)
  • 専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04).
  • 佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10).
  • 河野哲也「レポート・論文の書き方入門 第3版」, 慶応義塾大学出版会 (2002.12).

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