TITLE:第3回 「文献検索、資料収集」 *第3回 「文献検索、資料収集」 [#h1019ef5] **ノートテイキング(ノートの作り方)【復習】 [#c7c0eac9] ***大学の授業スタイルの違い [#ub96de2e] 前回は、実際に3つのスタイルの模擬授業を受けてもらい、 ノートを取りながら、 それぞれのスタイルの違いや注意点について考えてもらいました。 -教科書やプリントに沿った授業 -板書を中心とする授業 -スライドを利用した授業 **文献検索(図書館の利用) [#x42143a8] 実際に図書館へ行って、図書館の利用について説明を受けます。 -兵庫大学図書館: http://media.hyogo-dai.ac.jp/lib/ -兵庫大学 OPAC(オンライン蔵書目録): http://harmonis.lib.hyogo-dai.ac.jp/mylimedio/ ***なぜノートを取る/作るのか? [#db44a273] ノートを取ったり作るのは、何の目的のためにするのか、 あらためて考えてみましょう。 たとえば、次の3つの目的でノートを取る/作るときに、 どのようなことに注意するとよいでしょうか? -予習・復習 -自学自習 -独学 ***大学図書館のサービスの利用 [#ya221de2] -資料の貸出 -レファレンス・サービス(「調べもの、探しもの、お手伝いします」) -コピー・サービス -他大学の図書館などの利用 --閲覧:他大学の図書館を利用できるように「閲覧依頼書」を発行 --複写:文献のコピーを取り寄せる --借用:文献そのものを借りる -購入リクエスト ***【ポイント】ノートを活用するには? [#tb4dd263] **ノートテイキング(ノートの作り方)【復習】 [#c7c0eac9] -授業内容を再現できるように:板書をそのまま写すのではなくポイントを押さえる -キーワードや要点を逃さない:一言一句書き取っていては聞き逃す -授業内容を立体的にとらえる:記号や矢印、イラストなどをうまく使う -余白を多くつくって活用する:追加情報を記入する場所をあらかじめ用意しておく **ノートテイキング(ノートの作り方)【応用編】 [#yad7fe55] ''ノートを作る''(≠書く、取る)ときに、 目的や状況に合わせて、どのような工夫をすればよいでしょうか。 また、ノートを作るときに使う''文房具''の利用についても考えてみましょう。 ***ノートの取り方のポイント [#hc86e079] ある「[[優れたノートの作り方の例:http://www.bunshun.co.jp/toudai_note/index.html]]」を参考にして、 役に立つノートの特徴や作り方のポイントを整理してみましょう。 例えば、インプット型・アウトプット型の授業でのポイントは、 次のようになります。 -インプット(知識説明)型授業 --復習を重視し、キーワードや要約を書く余白をあらかじめ作る&br;(例:コーネル大学式ノート) --復習を重視し、キーワードや要約を書く余白をあらかじめ作る(例:コーネル大学式ノート) -アウトプット(問題演習)型授業 --予習を重視し、自分の考えや調べたことと模範解答を比べられるようにする > ノートを活用するためには、''定期的にノートを読み返す''ことが重要です。 ただし、授業の後や試験の前にノートを清書するのは、二度手間です。 授業の直前や授業後しばらく(数週間程度)して読み返して、 授業を思い出せるように、''丁寧に書く''ことをおススメします。 < ***図解の活用 [#xff52e27] ノートを作るときには、文字で書くことだけが重要ではありません。 物事の関係や考え方・情報の構造などを図で書いた''図解''があれば、 視覚的に内容を理解・確認するのに役立ちます。 #ref(2010zemi1/3rd/zukai.png,nolink,図解の例) ***文房具の利用 [#n8e302d0] ノートを作るときには、''文房具''が欠かせません。 どんな道具があると良いか、 その道具をどのように利用するか、考えてみましょう。 ***ノートをとるときに役立つ文房具 [#n8e302d0] -筆記用具 --ボールペン:速記に便利、3色ボールペンで情報を分類 --蛍光ペン:キーワードを中心に、コピーしても写らない --ただし何色も使えばいいわけではない:色で重要度や情報の意味を使い分ける --ボールペン:速記に便利、3色ボールペン(色で重要度や情報の意味を使い分ける) ---(例)赤…もっとも重要な箇所、青…まあ重要な箇所、緑…面白い・興味を抱いた箇所 ---(例)赤…重要な情報、青…疑問点(授業でわからないところ)、緑…そのほかの情報 -付箋の活用 --いろんな付箋:サイズ(大・中・小)、素材(紙、透明フィルム) --メモや情報の整理に:大きめの付箋に書く、あとで内容ごとにグループに整理する --読書ときの目印:気に入ったフレーズに張る、疑問に思ったところに張る --メモや情報の整理に:大きめの付箋に書く、後でグループにまとめる -さまざまなフォーマットの市販ノート --罫線に目盛りがあることで、字下げなど文字の配置がしやすい --目盛りを使えば、フリーハンドでも図表やグラフの作成がしやすい --ページの分割がしやすい(例:コーレル大学式ノート) **今日からはじめる工夫を宣言 [#t9e1a425] 前回と今回のゼミを通じて、 今日から実際に取り組んでみるノートテイキングの工夫を2つ宣言しましょう。 |CENTER:|650|c |~宣言(1)|&br;&br;| |~宣言(2)|&br;&br;| 宣言した工夫がどのくらいできたか、また改善すべきところがあるか、 次回説明してもらいます。 ***参考文献 [#zf128919] -太田あや「[[東大合格生のノートはかならず美しい>http://www.amazon.co.jp/dp/4163706208/]]」, 文藝春秋 (2008.09). -永田豊志「[[頭がよくなる「図解思考」の技術>http://www.amazon.co.jp/dp/4806135496/]]」, 中経出版 (2009.11). -齋藤孝「三色ボールペン情報活用術」(角川oneテーマ21 B-43), 角川書店 (2003.06). -田村仁人「アタマが良くなる合格ノート術」, ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007.04). -堀公俊, 加藤彰「ファシリテーション・グラフィック」, 日本経済新聞社 (2006.09). -太田あや「[[東大合格生のノートはかならず美しい>http://www.amazon.co.jp/dp/4163706208/]]」, 文藝春秋 (2008.09). -永田豊志「[[頭がよくなる「図解思考」の技術>http://www.amazon.co.jp/dp/4806135496/]]」, 中経出版 (2009.11). **次回の予定 [#fa81e9e0] **次回までの宿題 [#naa23f16] -今回宣言した工夫をしたノートを用意 --どの科目でもよいので、次回までの授業のノートを1つ説明(工夫ができたか否か) -近所の公立図書館について調べておく(口頭で報告) --図書館の名前、場所(おおかまに;「○○県○○市」程度) --図書館の雰囲気、特徴、貸出冊数、利用の条件など ***「学習活動の基礎的知識(1) 問題意識から研究課題へ」 [#vc8824d7] -文献検索、資料収集 --5月12日(水)15:25〜16:10の図書館ツアーに向けての準備をはじめます ***準備するもの [#t7b6ed64] -キャンパスガイド(学生便覧) -前回までに配布したプリント資料 ***宿題 [#nbc15685] -自分の地元の図書館について、報告してください(口頭で)。 --図書館の名前、だいたいの場所 --雰囲気、特徴など **文献検索、資料収集 [#g89b51fe] 5月19日(水)14:40〜15:25の図書館ツアーに向けての準備として、 文献の検索のしかた、資料の収集などについて学習します。 **文献検索(図書館の利用) [#x42143a8] 実際に図書館へ行って、図書館の利用について説明を受けます。 -兵庫大学図書館: http://media.hyogo-dai.ac.jp/lib/ -兵庫大学 OPAC(オンライン蔵書目録): http://harmonis.lib.hyogo-dai.ac.jp/mylimedio/ ***大学図書館のサービスの利用 [#ya221de2] -資料の貸出 -レファレンス・サービス(「調べもの、探しもの、お手伝いします」) -コピー・サービス -他大学の図書館などの利用 --閲覧:他大学の図書館を利用できるように「閲覧依頼書」を発行 --複写:文献のコピーを取り寄せる --借用:文献そのものを借りる -購入リクエスト ***図書館での資料の分類 [#f476ce7e] -日本十進分類法(NDC : Nippon Decimal Classification) --資料の背に張られたシールに書かれている番号 --資料のテーマ(主題、分野)ごとに分かれている&br;(例)芸術→スポーツ、体育→球技 : 「783」 **資料収集 [#n1be2a13] ***資料の種類 [#cd830228] -参考図書(レファレンス・ブック) --辞書、事典、百科事典、年間、統計資料、白書、文献目録など ---学問全般について知りたい場合は、事典類(百科事典、分野別の事典)が役立つ -新聞 --一般紙(全国紙:毎日、読売、朝日、産経、日本経済、地方紙:神戸新聞など) --スポーツ紙・レジャー紙(日刊スポーツ、サンケイスポーツなど) --専門誌、業界紙、機関紙、広報紙 ---比較的新鮮な情報を入手することができるが、情報が断片的な場合がある -図書/単行本:参考図書でも雑誌でもない図書 --文庫本、新書、専門書など ---特定分野の知識が体系的にまとまっている ---そのかわり、できあがるのに時間がかかるために情報が古い場合も --一次資料:オリジナルな内容を伝える資料 --二次資料:オリジナルな情報に基づいて書かれた資料(年鑑、索引、蔵書目録も含む) -雑誌、逐次刊行物(定期刊行物) --一般雑誌(月刊誌、週刊誌など) --学術雑誌(学術雑誌、論文誌、講演論文集、学術定期刊行物など) ---一般にいう雑誌よりも意味が広い ---特定分野の現状や新しい情報について、詳しい情報が得られて、内容もコンパクト ---そのかわり、前提知識がないと、内容が読み解けない場合も -CD-ROM、DVD-ROM(パソコンで利用) --辞書、事典などを電子化(音声、画像、動画によって表現力が豊か) --資料のデータベース(新聞記事などを電子化、検索の工夫が必要) -インターネット上の情報(いつでも書き換えられてしまう、再検証しにくい) --マスコミのサイト(新聞やテレビなど報道機関) --行政(政府や自治体)、企業・各種団体のサイト --個人のサイト(日記、ブログなど) --フリーの百科事典(Wikipediaなど)、まとめサイト ***ネットで資料を探す [#p5f258ff] 大学図書館のサイトから利用できるものもありますから、チェックしておきましょう。 なお、有料サービスのため同時アクセス数が制限されれているものもあります。 -全国のOPAC(蔵書カタログ)の検索 --Webcat plus(国立情報学研究所:http://webcatplus.nii.ac.jp/ ) --NDL-OPAC(国立国会図書館:http://opac.ndl.go.jp/ ) --カーリル(日本最大の図書館検索サイト:http://calil.jp/) -書店や古書店のデータベース --Books.or.jp(日本出版協会:http://www.books.or.jp/ ) -雑誌記事検索 --NDL-OPACの雑誌記事検索(国立国会図書館:http://opac.ndl.go.jp/ ) --Web MAGAZINEPLUS(日外アソシエーツ:http://www.nichigai.co.jp/database/mag-plus.html) -電子ジャーナル --J-STAGE(科学技術振興機構:http://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja ) --ScienceDirect (エルゼビア:http://www.sciencedirect.com/ ) -白書、統計資料など --情報通信白書(総務省:http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ ) --統計調査結果(e-Gov 電子政府の総合窓口:http://www.e-gov.go.jp/link/statistics.html ) ***資料の探し方のポイント [#i403f0b8] 資料を探すときに一番役立つのは「知っている人に聞くこと」ですが、 自分でできることも多くあります。 自力で資料(情報)を探すときのポイントを整理しておきましょう。 +自分だけ情報源をつくり、情報を集めるアンテナを立てる --新聞・雑誌やテレビ、インターネットなどで最新情報を入手する --図書館(大学、公立)、書店やインターネット上の書店を利用する +本格的に調べる前に下調べをする --調べる対象のテーマについて大まかに知識を仕入れる --とくに、専門用語は意味を確認して理解しておく +芋づる式に探す --図書や雑誌の索引・参考文献に書かれている資料を読んでみる --複数の資料が参考文献に挙げている資料は、価値が高い! +一次資料(オリジナル)を必ずチェックする --資料に書かれている情報をうのみにしない(二次情報かもしれない) --資料から、事実と著者の意見、引用(他の資料を参考にしたもの)を見分ける +資料としての情報の鮮度と信頼性に注意する --鮮 度:インターネット>新聞>学術雑誌>図書>参考図書 ---インターネットは情報をすぐに公開することができる --信頼性:インターネット<新聞<学術雑誌<図書≒参考図書 ---できあがるまでに多くの人や専門家によるチェックがあるほど、信頼性が高い ***参考文献 [#z2decf3c] -学習技術研究会編著「知へのステップ 改訂版」, くろしお出版 (2006.10) -専修大学出版企画委員会編「知のツールボックス」, 専修大学出版局 (2006.04). -佐藤望編著, 湯川武, 横山千晶, 近藤明彦「アカデミック・スキルズ」, 慶応義塾大学出版会 (2006.10). |