第11回「演習課題への取り組み(2)」
今後のスケジュール
第11回 (2013-06-19) | テーマを決める、アウトライン(骨組み)を考える |
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第12回 (2013-06-26) | レポートに必要な資料を収集・整理する、アウトラインを作成して、提出する |
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第13回 (2013-07-03) | 自分のレポートを作成して、添削を受ける |
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第14回 (2013-07-10) | レポートを提出する、プレゼンテーションを練習する |
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第15回 (2013-07-17) | 最終のプレゼンテーションをする、内容をお互いに評価する |
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レポートを作成する
レポート作成の手順(タイトルの決定から資料の収集へ)
- 背景の把握
- 大まかなテーマに関する基本的な情報を集める(新聞、インターネット、事典など)
- テーマとなっている問題や課題について、全体像や大まかな内容を理解する
- 問題提起
- (与えられた)大きなテーマから、具体的なテーマに絞り込む
- 社会的な問題点や疑問点、興味・関心のあるの具体的な事柄、また明らかにしたいと思う事柄を明確にする
- 仮説の提示・主張
- それらの事柄への対応策・解決策に関する自分なりの考えを仮説として述べる
- また、調査や研究の必要性やその方針を検討する
- 主題(表題)の決定
- 問題提起や自分の仮説(主張)をもとに、その主張や内容が伝わる、具体的なタイトルを考える
- 資料の収集・整理
- 問題とした事柄や自分の仮説(主張)を裏付けるような、資料を収集する
- 専門図書や雑誌・論文など、具体的なテーマに関する文献(先行研究、参考文献)を集めて、整理する
- レポートの構成の検討、テーマの再検討
- 集めた資料をもとに、レポート全体の構成(アウトライン)を検討する
- 集めた資料から、テーマをさらに絞り込んだり、考えなおしたり、再検討する
テーマを決める方策
- 「よくわからない」ような言葉が、テーマの有力候補
- 「興味があるだけ」ネタでは、思い込みがあったり、つまらないテーマになりがち
- 「問い」をたてる
- テーマの中でできるだけ焦点を絞り込み、表題だけで主張や内容が伝わる、具体的な言葉を考える
- 「〜について」は駄目(「自分の主張=テーマへの問い」になっていない)
- 扱う問いは適切に(壮大すぎる問題、二者択一的な問題、専門的すぎる問題は避ける)
- テーマは絞り込んでいく
- 基本的情報(背景、キーワード)→<社会的な問題、自分の興味・関心>→明らかにしたい課題(具体的テーマ)
自分の考えをまとめて相手に伝える ―論理的な文章のまとめ方―
レポートなどで、
自分の考えを確実に相手に伝え、
それを理解してもらうには、どうすればよいでしょうか。
それには、「問題点を共有し、自分の考え(結論)とその理由を明確にする」
ことが重要です。
「考えが伝わる文章」の構成
自分が一番伝えたいことを、相手に確実に伝える文章にするには、
次の構成でまとめてみましょう。
- 問題 : ひとつの問題を示して問題意識を共有する
「〜すべきかどうか?」「〜どうすればよいか?」「なぜ〜なのか?」
- 結論 : 相手を一つの結論へ導く
「すべきである/すべきではない」「それには〜がよい」「なぜなら〜だからだ」
- 理由 : 結論にいたる筋道を相手に理解してもらう
「なぜなら〜だからである」
なお、「読みやすい文章」だからといって、
それが「考えが伝わる文章」とは限りません。
(エッセイ、コラムなど)
「自分の考え」を明確にする追加要素
基本形である「問題・結論・理由」に、
次のような要素を加えると、
さらに説得力のある文章になります。
参考文献
- 南田勝也・矢田部圭介・山下玲子「ゼミで学ぶスタディスキル」, 北樹出版 (2011.04)
- 学習技術研究会編著「知へのステップ 第3版」, くろしお出版 (2011.03)
- 中澤務・森貴史・本村康哲編「知のナヴィゲーター」, くろしお出版 (2007.04)
- 飯間浩明「非論理的な人のための論理的な文章の書き方入門」(ディスカバー携書 029), ディスカバー・トゥエンティワン (2008.12).
- 石坂春秋「レポート・論文・プレゼン スキルズ」, くろしお出版 (2003.03).
- 小笠原喜博「大学生のためのレポート・論文術」(講談社現代新書 1603), 講談社(2002.04).
- 泉忠司「90分でコツがわかる!『論文&レポート』の書き方」, 青春出版社 (2009.07).