TITLE:Excelで代表値と散布度を計算 *Excelで代表値と散布度を計算 [#i3b58ca0] **数式の入力 [#hf072834] Excelでは、セルに「''数式''」を入力することで、計算ができます。 数式を入力するときの基本的なルールは、次のとおりです。 -最初は「=」ではじめる -カッコ「()」を使って計算する順番を指定できる -四則演算が使える (半角で入力) |CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|c |演算|数学での記号|Excelでの記号|計算式の例|表示される結果|h |足し算|+|+|=1+2|3| |引き算|−|-|=2-3|-1| |掛け算|×|*|=4*5|20| |割り算|÷|/|=1/2|0.5| |べき乗|^|^|=2^3|8| ***数式の入力例 [#a28bf0eb] たとえば、身長と体重のデータから人の肥満度をはかる指標である、 BMI(ボディマス指数)を計算する場合を考えてみましょう。 BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗 身長のデータがB2〜B11セルに、体重のデータがC2〜C11セルに入力されており、 それらから求めたBMIをD2〜D11セルに表示させるには、 次のように操作します。 +D2セルに次の計算式を入力する =C2/((B2/100)^2) (「/100」としているのは、身長がcm単位のため) +「Enter」キーを押すと、計算結果が表示される +D2セルの計算結果を、D3〜D11セルへコピーする ***平方根、n 乗根の計算 [#uf9a2b86] -正の平方根(√)を計算するには、''SQRT''関数を利用します。 > :SQRT(平方根を計算する)| --書式 : SQRT(数値) --引数 : 平方根を求める数値 --例:A12セルの数値の平方根を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):SQRTCOLOR(black):(A12) }} < -n乗根を計算する関数はないため、べき乗(^)を利用する --「n乗根の計算」は、「1/n のべき乗の計算」と同じ意味になることを利用する > --例:A12セルの数値の4乗根 &mimetex( \sqrt[4]{ A12 } ); を計算 #pre(novervatim){{ =A12COLOR(red):^(1/4)COLOR(black): }} < **代表値を計算 [#ne9e5bf0] ***平均値 [#n238c604] -算術平均は、''AVERAGE''関数を利用します。 > :AVERAGE(平均値を計算する)| --書式 : AVERAGE(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :平均を計算するセルの範囲 --例:F1〜F10セルまでのセルの数値の平均値を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):AVERAGECOLOR(black):(F1:F10) }} < -幾何平均は、''GEOMEAN''関数を利用します。 > :GEOMEAN(正の数からなる配列またはセル範囲のデータの幾何平均を計算する)| --書式 : GEOMEAN(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :平均を計算するセルの範囲 < -調和平均は、''HARMEAN''関数を利用します。 > :HARMEAN(1 組の数値の調和平均を計算する)| --書式 : HARMEAN(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :平均を計算するセルの範囲 < ***中央値 [#sada3859] -中央値は、''MEDIAN''関数を利用します。 > :MEDIAN(引数に含まれる数値の中央値を求める)| --書式 : MEDIAN(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :中央値を計算するセルの範囲 --例:F1〜F10セルまでのセルの中央値を求める #pre(novervatim){{ =COLOR(red):MEDIANCOLOR(black):(F1:F10) }} < ***四分位数 [#me3f44a4] -四分位数は、''QUARTILE''関数または''QUARTILE.INC''関数を利用します。 > :QUARTILE(配列に含まれるデータから四分位数を抽出する)| --書式 : QUARTILE(配列, 戻り値) --引数 : 配列 :対象となるデータを含む配列(セルの範囲) --引数 : 戻り値 :戻り値として返す四分位数の内容を指定 ---戻り値: 0: 最小値 ---戻り値: 1: 第1四分位数(25%) ---戻り値: 2: 第2四分位数(50%)=中央値 ---戻り値: 3: 第3四分位数(75%) ---戻り値: 4: 最大値 < > :QUARTILE.INC(配列に含まれるデータから四分位数を抽出する)| --書式 : QUARTILE.INC(配列, 戻り値) --引数 : 配列 :対象となるデータを含む配列(セルの範囲) --引数 : 戻り値 :戻り値として返す四分位数の内容を指定 ---戻り値: 0: 最小値 ---戻り値: 1: 第1四分位数(25%) ---戻り値: 2: 第2四分位数(50%)=中央値 ---戻り値: 3: 第3四分位数(75%) ---戻り値: 4: 最大値 < ***百分位数 [#jacc4abb] -百分位数は、''PERCENTILE''関数または''PERCENTILE.INC''関数を利用します。 > :PERCENTILE(配列に含まれるデータから百分位数(%)を抽出する)| --書式 : PERCENTILE(配列, 率) --引数 : 配列 :対象となるデータを含む配列(セルの範囲) --引数 : 率 :0〜1の値で、目的の百分位の値(パーセンタイル値)を指定 < > :PERCENTILE.INC(配列に含まれるデータから百分位数(%)を抽出する)| --書式 : PERCENTILE(配列, 率) --引数 : 配列 :対象となるデータを含む配列(セルの範囲) --引数 : 率 :0〜1の値で、目的の百分位の値(パーセンタイル値)を指定 < ***最頻値 [#pe78b75a] -最頻値は、''MODE''関数または''MODE.SNGL''関数を利用します。 > :MODE(引数に含まれるデータのなかで最も頻繁に出現する値を求める)| --書式 : MODE(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :最頻値を計算するセルの範囲 --例:F1〜F10セルまでのセルの最頻値を求める #pre(novervatim){{ =COLOR(red):MODECOLOR(black):(F1:F10) }} < > :MODE.SNGL(引数に含まれるデータのなかで最も頻繁に出現する値を求める)| --書式 : MODE.SNGL(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :最頻値を計算するセルの範囲 --例:F1〜F10セルまでのセルの最頻値を求める #pre(novervatim){{ =COLOR(red):MODECOLOR(black):(F1:F10) }} < **散布度を計算 [#f4552a4f] ***分散 [#h5eb43a6] -分散は、''VAR.P''関数を利用します。 > :VAR.P(引数を母集団全体と見なし、母集団の分散 (標本分散)を求める)| --書式 : VAR.P(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :母集団に対応するセルの値、セルの範囲 < ***標準偏差 [#fad942ce] -標準偏差は、''STDEV.P''関数を利用します。 > :STDEV.P(引数を母集団全体であると見なして、母集団の標準偏差を求める)| --書式 : STDEV.P(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :母集団に対応するセルの値、セルの範囲 < ***不偏分散 [#w0197959] -不偏分散は、''VAR''関数または''VAR.S''関数を利用します。 > :VAR(引数を正規母集団の標本と見なし、標本に基づいて母集団の分散の推定値 (不偏分散) を求める)| --書式 : VAR(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :母集団の標本に対応するセルの値、セルの範囲 < > :VAR.S(引数を正規母集団の標本と見なし、標本に基づいて母集団の分散の推定値 (不偏分散) を求める)| --書式 : VAR.S(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :母集団の標本に対応するセルの値、セルの範囲 < ***不偏標準偏差 [#j91a10de] -不偏標準偏差は、''STDEV''関数または''STDEV.S''関数を利用します。 > :STDEV(引数を標本と見なし、標本に基づいて母集団の標準偏差の推定値を求める)| --書式 : STDEV(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :母集団に対応するセルの値、セルの範囲 < > :STDEV.S(引数を標本と見なし、標本に基づいて母集団の標準偏差の推定値を求める)| --書式 : STDEV.S(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :母集団に対応するセルの値、セルの範囲 < |