TITLE:Excelで相関と回帰を計算 *Excelで相関と回帰を計算 [#aeff2866] **相関を計算 [#c5766a28] ***平均値 [#n238c604] -算術平均は、''AVERAGE''関数を利用します。 ***相関係数 [#j6ee4a09] -2つの配列データの相関係数は、''CPRREL''関数を利用します。 > :AVERAGE(平均値を計算する)| --書式 : AVERAGE(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2, ... :平均を計算するセルの範囲 --例:F1〜F10セルまでのセルの数値の平均値を計算する :CORREL(相関係数の値を返す)| --書式 : CORREL(配列1, 配列2, ...) --引数 : 配列1 ... :データが入力されたセルの範囲 --引数 : 配列2 ... :もう一方のデータが入力されたセルの範囲 --例:データがA1〜A10セルとB1〜B10までのセルの数値から、相関関数を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):AVERAGECOLOR(black):(F1:F10) =COLOR(red):CORRELCOLOR(black):(A1:A10, B1:B10) }} < -ピアソンの積率相関係数は、''PEARSON''関数を利用します。 > :PEARSON(ピアソンの積率相関係数 r の値を返す)| --書式 : PEARSON(配列1, 配列2) --引数 : 配列1 ... :独立変数に対応するセルの範囲 --引数 : 配列2 ... :従属変数に対応するセルの範囲 --例:独立変数がA1〜A10セル、従属変数がB1〜B10までのセルの数値から、積率相関関数を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):PEARSONCOLOR(black):(A1:A10, B1:B10) }} < -なお、Excel2004以降は、CORREL関数の結果とPEARSON関数の結果は同じになります。 ***積率相関係数 [#j6ee4a09] ピアソンの積率相関係数 r の値を返します。r は -1.0 から 1.0 の範囲の数値で、2 組のデータ間での線形相関の程度を示します。 書式 PEARSON(配列 1,配列 2) 配列 1 複数の独立変数に対応するデータを指定します。 配列 2 複数の従属変数に対応するデータを指定します。 ***相関係数 [#g3abca59] 2 つの配列データの相関係数を返します。相関係数は、2 つの特性の関係を判断するときに使用します。たとえば、各地域の平均気温とエアコンの普及率の相関関数を調べることができます。 書式 CORREL(配列 1,配列 2) 配列 1 データが入力されたセル範囲を指定します。 配列 2 もう一方のデータが入力されたセル範囲を指定します。 ***共分散 [#l527a7d5] -共分散(2種類のデータ間での標準偏差の積の平均値)は、''COVAR''関数を利用します。 > :COVAR(共分散の値を返す)| --書式 : COVAR(配列1, 配列2) --引数 : 配列1 ... :データが入力されたセルの範囲 --引数 : 配列2 ... :もう一方のデータが入力されたセルの範囲 --例:データがA1〜A10セルとB1〜B10までのセルの数値から、共分散を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):COVARCOLOR(black):(A1:A10, B1:B10) }} < 共分散を返します。共分散とは、2 組の対応するデータ間での標準偏差の積の平均値です。共分散を利用することによって、2 組のデータの相関関係を分析することができます。たとえば、ある社会集団を対象に、収入と最終学歴の相関関係を調べることができます。 書式 COVAR(配列 1,配列 2) 配列 1 整数のデータが入力されている一方のセル範囲を指定します。 配列 2 整数のデータが入力されているもう一方のセル範囲を指定します。 ***偏差平方和 [#m8b62314] -偏差平方和(標本の平均値に対する各データの偏差の平方和)は、''DEVSQ''関数を利用します。 > :DEVSQ(偏差平方和の値を返す)| --書式 : DEVSQ(数値1, 数値2, ...) --引数 : 数値1, 数値2 ... :データが入力されたセルの範囲 --例:データがA1〜A10セルのセルの数値から、偏差平方和を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):DEVSQCOLOR(black):(A1:A10) }} < 標本の平均値に対する各データの偏差の平方和を返します。 書式 DEVSQ(数値 1,数値 2,...) 数値 1,数値 2,... 偏差の平方和を求める数値を指定します。引数は 1 〜 255 個まで指定できます。引数をコンマ (,) で区切って指定する代わりに、単一配列や、配列への参照を引数として使用することもできます。 **回帰を計算 [#l3739de1] ***回帰直線の傾き [#z5caad21] 既知の y と既知の x のデータから回帰直線の傾きを返します。直線の傾きとは、直線上の 2 点の垂直方向の距離を水平方向の距離で除算した値で、回帰直線の変化率に対応します。 -既知の y と既知の x のデータから回帰直線の傾きには、''SLOPE''関数を利用します。 > :SLOPE(回帰直線の傾きを返す)| --書式 : SLOPE(配列1, 配列2) --引数 : 配列1 ... :既知の y(従属変数)に対応するセルの範囲 --引数 : 配列2 ... :既知の x(独立変数)に対応するセルの範囲 --例:既知の y(従属変数)がA1〜A10セル、既知の x(独立変数)がB1〜B10までのセルの数値から、回帰直線の傾きを計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):SLOPECOLOR(black):(A1:A10, B1:B10) }} < 書式 SLOPE(既知の y,既知の x) 既知の y 従属変数の値を含む数値配列またはセル範囲を指定します。 既知の x 独立変数の値を含む数値配列またはセル範囲を指定します。 ***回帰直線のy切片 [#bd7832e7] 既知の x と既知の y を通過する線形回帰直線の切片を計算します。切片とは既知の x と既知の y の値を通過する回帰直線が y 軸と交わる座標のことです。この切片は、独立変数が 0 (ゼロ) である場合の従属変数の値を求めるときに使用します。たとえば、室温またはそれ以上の環境で、ある金属の電気抵抗値が実験的にわかっている場合、INTERCEPT 関数を利用することにより、気温 0゚C での電気抵抗値を予測することができます。 -既知の y と既知の x のデータから(線形)回帰直線のy切片には、''INTERCEPT''関数を利用します。 > :INTERCEPT(回帰直線の切片を返す)| --書式 : INTERCEPT(配列1, 配列2) --引数 : 配列1 ... :既知の y(従属変数)に対応するセルの範囲 --引数 : 配列2 ... :既知の x(独立変数)に対応するセルの範囲 --例:既知の y(従属変数)がA1〜A10セル、既知の x(独立変数)がB1〜B10までのセルの数値から、回帰直線のy切片を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):INTERCEPTCOLOR(black):(A1:A10, B1:B10) }} < 書式 INTERCEPT(既知の y,既知の x) 既知の y 観測またはデータの従属範囲を指定します。 既知の x 観測またはデータの独立範囲を指定します。 ***決定係数 [#aa3773fd] 既知の y と既知の x を通過する回帰直線を対象に、r2 の値を返します。詳細については、PEARSON 関数を参照してください。r2 の値を計算することにより、x の分散に起因する y の分散の比率を解釈することができます。 -既知の y と既知の x のデータからR^2(決定係数)を求めるには、''RSQ''関数を利用します。 > :RSQ(r2の値を返す)| --書式 : RSQ(配列1, 配列2) --引数 : 配列1 ... :既知の y(従属変数)に対応するセルの範囲 --引数 : 配列2 ... :既知の x(独立変数)に対応するセルの範囲 --例:既知の y(従属変数)がA1〜A10セル、既知の x(独立変数)がB1〜B10までのセルの数値から、決定係数 R2を計算する #pre(novervatim){{ =COLOR(red):RSQCOLOR(black):(A1:A10, B1:B10) }} < 書式 RSQ(既知の y,既知の x) 既知の y 直線回帰のデータを含む配列またはセル範囲を指定します。 既知の x 直線回帰のデータを含む配列またはセル範囲を指定します。 |