対応のある2組の平均値の差の検定検定の対象対応のある(同じ母集団の)2組の標本について考える。それぞれの統計量は次のとおり。
対応のあるt検定
帰無仮説と対立仮説対応のある2組の標本の平均に差があるかどうかを調べる。
検定統計量の算出
仮説の判定(両側検定)
例題
考え方街頭で声をかけて答えた体重と本当の体重について、答えた人数や体重の平均と差の標準偏差についてまとめると、次の表のようになる。
街頭で声をかけて答えた体重と本当の体重について差があるかどうか調べたいので、 帰無仮説と対立仮説は、次のようになる。
差の平均は、次のように、対応するデータ同士の差を求めて、 その合計を標本数で割ったものになる。
t分布にしたがう検定統計量 を求めると、 次のようになる。 この検定統計量を両側検定で判定する。 有意水準 では、 自由度 のt値を分布表から調べると、 該当する自由度がないため、最も近い自由度120のときのt値を読み取ると、 となり、 帰無仮説は棄却される。 つまり、有意水準 5% で仮説検定を行った結果、 街頭で声をかけてときに答えた体重と本当の体重には差がある。 なお、有意水準 では、 該当する自由度がないため、最も近い自由度120のときのt値を読み取ると、 となり、 帰無仮説は棄却できない。 つまり、有意水準 1% では、街頭で声をかけてときに答えた体重と本当の体重には差があるとはいえない。 |