確率分布に関するExcelの関数
推定・検定で利用できる、
確率分布に関するExcelの関数を紹介します。
標準正規分布
NORM.S.DIST
- NORM.S.DIST(標準正規分布において任意のzに対する累積確率pを返す)
- 書式 : NORM.S.DIST(z, 関数形式)
- 引数 : z :横軸 z の値
- 引数 : 関数形式 :「TRUE」なら累積分布関数、「FALSE」なら確率質量関数の値を返す
- 例:標準正規分布でzが1.95のときの累積分布関数の値を計算する
=NORM.S.DIST(1.95, TRUE)
NORM.S.INV
- NORM.S.INV(標準正規分布において累積確率 p に対するzの値を返す)
- 書式 : NORM.S.INV(p)
- 例:累積確率が0.95(95%)のときのzの値を計算する
=NORM.S.INV(0.95)
t分布
T.DIST
- T.DIST(t分布において任意のt値に対する片側確率を返す)
- 書式 : T.DIST(x, 自由度, 関数形式)
- 引数 : x :t値の値
- 引数 : 自由度 :自由度(1以上の値)
- 引数 : 関数形式 :「TRUE」なら累積分布関数、「FALSE」なら確率密度関数の値を返す
- 例:自由度が4のt分布でt値が4.6のときの累積分布関数の値を計算する
=T.DIST(4.6, 4, FALSE)
T.INV
- T.INV.2T(t 分布において両側確率 p に対する t 値を返す)
- 書式 : T.INV.2T(p, 自由度)
- 引数 : p :両側確率
- 引数 : 自由度 :自由度(1以上の値)
- 例:自由度が4のt分布で両側確率が0.05のときのtの値を計算する
=T.INV.2T(0.05, 4)
カイ2乗分布
CHISQ.DIST
- CHISQ.DIST(カイ2乗分布において任意のカイ2乗値に対する下側確率を返す)
CHISQ.INV.RT
- CHISQ.INV.RT(カイ2乗分布において上側確率 p に対するカイ2乗値を返す)
- 書式 : CHISQ.INV.RT(p, 自由度)
- 引数 : p :右側確率
- 引数 : 自由度 :自由度(1以上の値)
- 例:自由度が10のカイ2乗分布で上側確率が0.05のときのカイ2乗値の値を計算する
=CHISQ.INV.RT(0.05, 10)
F分布
F.DIST
- F.DIST(F分布において任意のF値に対する下側確率を返す)
- 書式 : F.DIST(x, 自由度1, 自由度2, 関数形式)
- 引数 : x :F値の値
- 引数 : 自由度1 :第1自由度(1以上の値)
- 引数 : 自由度2 :第2自由度(1以上の値)
- 引数 : 関数形式 :「TRUE」なら累積分布関数、「FALSE」なら確率密度関数の値を返す
- 例:第1自由度が3、第2自由度が4のF分布でF値が18のときの確率密度関数の値を計算する
=F.DIST(18, 3, 4, FALSE)
F.INV.RT
- F.INV.RT(F分布において任意の自由度と上側確率pに対するF値を返す)
- 書式 : F.INV.RT(p, 自由度1, 自由度2)
- 引数 : p :右側確率
- 引数 : 自由度1 :第1自由度(1以上の値)
- 引数 : 自由度2 :第2自由度(1以上の値)
- 例:第1自由度が3、第2自由度が4のF分布で右側確率が0.05のときのF値を計算する
=F.INV.RT(0.05, 3, 4)
そのほかの関数
LN
- 自然対数( )の値を計算するには、LN関数を利用します。
- LN(自然対数の値を返す)
- 書式 : LN(数値)
- 引数 : 数値 ... :自然対数を求める正の実数
- 例: の階乗を計算する
=LN(10)
EXP
- 自然対数の底(e=2.712…)のべき乗を計算するには、EXP関数を利用します。
- EXP(自然対数の底のべき乗の値を返す)
- 書式 : EXPT(数値)
- 引数 : 数値 ... :べき乗の指数
- 例:の階乗を計算する
=EXP(2)
|
|