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AND OR

二項分布と関連する分布

二項分布 (binomial distribution)

二項分布を考える準備

  • ある独立した試行を何回か連続して繰り返す場合を考える
  • 例:1個のサイコロを5回連続して投げたときに、1回は1の目が出る確率について
    • 1の目がでたかどうかを確率変数 \normalsize X とする
    • でた場合の事象を \normalsize \{X = 1\} 、でない場合の事象を \normalsize \{X = 0\} とすると、それらの確率は次のようになる
      \mathrm{P}(X = 1) = \frac{1}{6}, \hspace{5} \mathrm{P}(X = 0) = \frac{5}{6}
    • また、5回サイコロを投げたとき1の目が出る組み合わせは、5通りになる
      _5 C_1 = \frac{5!}{1! \times 4!} = 5
    • このうち1回だけ1の目が出る確率は、次のようになる
      \( \frac{1}{6} \)^1 \times \( \frac{5}{6} \)^4
    • したがって、サイコロを5回連続して投げたときに1回は1の目が出る確率は、次のとおりになる
      _5 C_1 \times \( \frac{1}{6} \)^1 \times \( \frac{5}{6} \)^4 \simeq 0.4019
  • あらためて、サイコロを5回連続で投げて1の目がでる回数を、確率変数 \normalsize X とすると、確率は次のようにして求められる
    \begin{eqnarray}\mathrm{P}(X=0) &=& _5 C_0 \( \frac{1}{6} \)^0 \( \frac{5}{6} \)^5 \simeq 0.4019 \\[10]\mathrm{P}(X=1) &=& _5 C_1 \( \frac{1}{6} \)^1 \( \frac{5}{6} \)^4 \simeq 0.4019 \\[10]\mathrm{P}(X=2) &=& _5 C_2 \( \frac{1}{6} \)^2 \( \frac{5}{6} \)^3 \simeq 0.1608 \\[10]\mathrm{P}(X=3) &=& _5 C_3 \( \frac{1}{6} \)^3 \( \frac{5}{6} \)^2 \simeq 0.0322 \\[10]\mathrm{P}(X=4) &=& _5 C_4 \( \frac{1}{6} \)^4 \( \frac{5}{6} \)^1 \simeq 0.0032 \\[10]\mathrm{P}(X=5) &=& _5 C_5 \( \frac{1}{6} \)^5 \( \frac{5}{6} \)^0 \simeq 0.0001 \\[10]\end{eqnarray}
    確率分布は次のようになる
    \normalsize X012345
    確率0.40190.40190.16080.03220.00320.0001

二項分布

  • ある独立な試行で、事象 \normalsize A が起こる確率を \normalsize p 、起こらない確率を \normalsize q (= 1-p) とする
  • この試行を独立に n 回繰り返したときに、事象 \normalsize A が起こる 回数を確率変数 \normalsize X としたとき、 \normalsize X = x (つまり x 回起こる)となる確率は次のようになる
    \begin{eqnarray}\mathrm{P}( X=x ) &=& {_n} C_x p^x q^{n-x} \\[10]&=& \frac{n!}{x! (n-x)!} p^x q^{n-x} \\[10]&=& \frac{n!}{x! (n-x)!} p^x (1-p)^{n-x}\end{eqnarray}
  • このような確率分布を、「二項分布」といい、\normalsize B(n, p) と表す
    • 1回の試行で生じる事象が2種類しかない場合(不良品の発生など)の分布などに使われる

二項分布の特徴

二項分布 \normalsize B(n, p) には、次のような特徴がある。

  • 確率が \normalsize p=0.5 のとき、平均を中心とした左右対称な分布になる
    • \normalsize p が小さいと、左側に寄った非対称な分布になる
    • \normalsize p が大きいと、右側に寄った非対称な分布になる
  • 回数 n が非常に大きくなると、左右対称な分布になる(ラプラスの定理)
  • 平均は \normalsize np 、分散は \normalsize npq = np(1-p) になる
  • \normalsize np \geq 5 で正規分布に近似できる

ポアソン分布 (poisson distribution)

ポアソン分布とは

  • 二項分布の平均 \normalsize np が一定の値 \normalsize \lambda をとる場合を考えると、二項分布の式は次のように変形できる
    \mathrm{P}( X=x ) = e^{-\lambda} \frac{ \lambda^x }{x!}
    • \normalsize e は自然対数の底で、\normalsize e=2.71828\cdots
  • このような分布を「ポアソン分布」といい、平均で分布が決まる
    • 極めてまれにしか起こらない現象を一定期間観測した場合の分析に使われる(交通事故の死亡者数、病気の死亡者数、電話の呼び出し数など)
      \mathrm{P}( X=x ) = e^{-\lambda} \frac{ \lambda^x }{x!}
    • \normalsize x : 発生回数
    • \normalsize \lambda : 平均の発生回数
    • つまり、二項分布において試行回数 n が極めて大きい場合( \normalsize n \rightarrow \infty )に用いる

ポアソン分布の特徴

  • 平均 \normalsize \lambda が大きくなると、左右対称な分布になる
  • 平均も分散も、\normalsize \lambda になる

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Last-modified: Tue, 11 Mar 2014 01:49:36 HADT (3733d)