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AND OR

標準化を用いた確率の計算

標準得点(標準正規分布の復習)

平均が \normalsize \mu 、分散が \normalsize \sigma^2正規分布から、 標準正規分布を導くときに、次の式を用いて標準化を行います。

z = \frac{ x - \mu }{ \sigma }

このときの \normalsize z を、 標準得点(standardized score)といいます。

標準得点は、平均が0、分散が1の標準正規分布 \normalsize N(0,1) にしたがいます。

f(z) = \frac{1}{ \sqrt{2 \pi} } e^{ \frac{ z^2 }{ 2 } }

標準得点を使った確率の計算

正規分布とみなされるデータを標準化すれば、 標準正規分布表を用いて、確率を計算することができます。

例題

高校3年生のAさんの身長は175cmである。 Aさんが入学する、B大学の学生の身長について、 平均は182cmで、標準偏差は8.3cmである。 このとき、B大学の学生がAさんより身長が高い確率を求める。

確率の求め方

  1. まず、B大学の学生の身長を \normalsize x として、 標準得点を計算する。
    \begin{eqnarray}z &=& \frac{ x - \mu }{ \sigma } \\[10]&=& \frac{ x - 182 } { 8.3 }\end{eqnarray}
  2. 標準得点 \normalsize z は標準正規分布にしたがうので、 標準正規分布表を用いて、確率を求める。
    「身長が175cmより大きい」ということは、 標準得点が次のようになるということである。
    \begin{eqnarray}z &>& \frac{ 175 - 182 } { 8.3 } \\[10]&>& -0.843\cdots \\[10]&\simeq& -0.84\end{eqnarray}
  3. したがって、「身長が175cmより大きい」確率 \normalsize P(z > -0.84) は、標準正規分布表から \normalsize z = -0.84 の値を求めればよい。
    \begin{eqnarray}P(x > 175) &\simeq& P(z > -0.84) \\[10] &=& 1 - P(z \leq 0.84) \\[10]&\simeq& 1 - 0.2005 \\[10]&\simeq& 0.80\end{eqnarray}

つまり、「B大学の学生がAさんより身長が高い確率」は約80%(0.8)となる。


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Last-modified: Tue, 11 Mar 2014 19:49:35 JST (3692d)