情報処理演習 第7回
前回までの課題の提出こちらの連絡事項を見て、前回課題の提出状況を確認してください。
今回のファイル今回は、 あるクラスの成績表を作成します(学生の名前には阪神タイガースの選手名をお借りしました)。 「出席点」「課題点」「期末テストの点」の3つの評価から、 いくつかの関数を使って、成績を集計・判定します。 &ref(): The style ref(filename,pagename) is ambiguous and become obsolete. Please try ref(pagename/filename);をクリックして、データファイルを[マイドキュメント]に保存してください。保存できたら、ファイルを開いてください。 なお、各評価の点数は、乱数機能を使って作っているので、ひとり一人数字が違います。また、何か操作をすると、数字が変わりますが、実習と課題には影響ありません。相対参照と絶対参照100ます計算小学校の算数で、全国的なブームになっているものがあります。 「100ます計算」というものです。10×10のマス目をつくり、その上側と左側に10個の数字を並べます。そして、それぞれのマス目に上側と左側の数字を計算(足し算や掛け算)し、答えを書き込むというものです。簡単な計算を何回も繰り返し、できた時間を計って、基礎学力をアップさせようというものです。計算式と関数計算式「計算式」とは、数字やセルの値を使って計算や処理をするものです。四則演算(加減乗除)のような計算だけではなく、関数を使った複雑な処理を記述できます。 書き方のルールは簡単です。最初に「=」を入力すると計算式となります。たとえば、A1セルに入力されている円の半径を使って、円周や円の面積を計算するには、次のような数式になります(3.14は円周率)。=2*A1*3.14 (円周) =A1*A1*3.14 または A1^2*3.14 (円の面積)ここまでできたら、課題の説明にすすんでください。 計算式に使える演算子は次のとおりです。括弧()を使うこともできます。
関数「関数」とは、数学ででてくる関数と同じ意味で、 「数字や文字など『値』を与えると、いろいろな『処理』をして、新しい値を『結果』として返す」ような仕掛けのことです。たとえば、自動販売機の仕掛けも関数に例えることができます。自動販売機という「関数」に、お金と選択した商品ボタン「値」を処理させると、ジュースやコーヒーという「結果」が返ってきます。お金・商品ボタン(値)−<与える>→自動販売機(関数)−<返す>→コーヒー(結果)
関数の場合は、数字や文字のデータだけでなく他のセルの番地を、引数として関数に与えると、結果が返ってきます。
引数(数字や文字、他のセルの番地)−<与える>→(関数)−<返す>→(結果)
具体的は、次のような計算式を入力します。引数の数は、関数によって変わります。
=関数名(引数1, 引数2, 引数3, ...)
関数のネスト(入れ子)セルに入力できる計算式は1つだけです。しかし、いくつかの関数を組み合わせたい場合があります。そのようなときには、ある関数の引数として別の関数を使う、関数のネスト(入れ子)をします。 たとえば、関数Aの2番目の引数に関数Bを使う場合は、次のような計算式を入力します。=関数A(引数A-1, 関数B(引数B-1, 引数B-2, ...))
成績表の作成(基本的な関数の利用)番号の入力まず、表の最初に新しい列を1列挿入します。
個人成績の合計個人の成績の合計を計算しましょう。 まず、F1セルに「合計」と入力してください。 次に、合計を求める計算式を入力します。 出席点と課題点と期末テストの点を足したものが合計になります。 ここでは、関数SUMを使います。
相対参照次に、F2セルに入力した計算式をF3〜F51セルにコピーします。
![]() つまり、計算式のあるセル自身を基準にしたセルの位置(相対的な位置)の情報を使って計算しています。したがって、F2セルの計算式をコピーしたF3セルでは、次のような意味になります。 このような、自分自身のセルを基点としたセルの位置情報をつかい、コピーすると参照するセルが変わるような、 相対的なセルの参照のしかたを「相対参照」といいます。 全体成績の計算採点する人数や平均点・最高点・最低点を計算します。 まず、B53セルに「人数」、B54セルに「平均点」、B55セルに「最高点」、B56セルに「最低点」と入力してください。 次に関数を使って計算をします。使用する関数は、COUNT, AVERAGE, MAX, MINです。
![]() 成績表の作成(さまざまな関数の利用)ある条件の人数を数えるここでまでに紹介した関数(SUM, COUNT, AVERAGE, MAX, MIN)は、オートSUMからも利用できる、基本的な関数です。ここからは、少し複雑な処理をする関数を紹介します。 出席・課題・期末テストの各評価について、60点以上の人数を計算しましょう。 特定の条件を満たすセルの数を数える関数COUNTIFを使います。
評価をまとめるふたたび、各個人の成績にもどります。 出席・課題・期末テストの各評価をまとめて、最終的な評価を決めましょう。 各評価の平均を最終的な評価にすることにします。 まず、G1セルに「評価」と入力してください。 次に、G2セルに1番目の最終評価を計算する計算式を入力します。 ここで平均を求めるAVERAGE関数を使うこともできますが、ひとつ問題があります。 各評価のいずれかが空白の場合、AVERAGE関数では正しい結果が得られません。 AVERAGE関数は、与えられた範囲に空白のセルがあると、そのセルを除いた個数の平均を計算してしまいます。 ここでは、評価の合計を評価の数で割って計算します。 指定された範囲の空白でないセルの個数を求めるCOUNTA関数を使います。 COUNTA関数を使って、評価のラベル(出席・課題・期末テスト)の数を数えることにします。
絶対参照次に、入力した数式をG3〜G51にコピーすることにしましょう。
関数のネスト最終評価ができあがりましたが、小数のついた評価もあると思います。 セルの書式設定で小数点以下を表示させなくすることもできますが、 ここでは新たな関数ROUNDを使って、小数点以下を四捨五入することにします。
成績の順位を調べる最終評価をもとに、個人の成績の順位を調べます。 順位を調べるには、RANK関数を使います。
合否を判定する最後に、最終評価をもとに合格か不合格かを判定します。 60点以上であれば「合格」、59点以下であれば「不合格」と表示されるようにします。 このような、条件によって結果を変えるには、IF関数を使います。
仕上げ最終評価の全体平均点・最高点・最低点を計算します。 出席の評価の計算をコピーしましょう。次のように操作してください。
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