総合科学演習A 第3回
- 今回の目的
- インターネットのしくみを理解する
- World Wide Webのしくみを理解し、ブラウザソフトの操作を学習する
- 電子メールのしくみを理解し、メールソフトの操作を学習する
インターネット
インターネットのしくみ
インターネットは「ネットワークのネットワーク」といわれています。
会社や学校などでは、ネットワークを使ってコンピュータ同士を相互に接続して、情報の共有をしています。このようなある組織の中のネットワークをLAN(Local Area Network)といいます。
世界中の多くの組織が自分たちのLANを持っています。これらのLAN同士を相互に接続したもの、つまり世界規模のネットワークがインターネット(Internet)です。
インターネットを利用するには
インターネットに接続するには、まず「通信回線」が必要です。
家庭ではふつうの電話回線やISDNを使い、企業や学校では専用線を使います。
最近では、光ファイバーを使った回線も利用されます。
ブロードバンドとは、光ファイバーやCATV、ADSLのような、高速な通信回線のことをいいます。
回線の次に、「プロバイダ」との契約が必要です。
プロバイダとは、家庭や企業のコンピュータをインターネットに接続するためのサービスを提供する会社です。
利用者は、プロバイダを通して、インターネットを利用することができます。
プロバイダは、メールアドレスを発行したり、ホームページを開設するためのスペースを貸し出したりします。
パソコンのインターネット上での「位置」
コンピュータのインターネット上の位置を特定するための情報を、インターネット全体を「地球」に例えて説明します。
- IPアドレス
- 緯度と経度のように、数字だけで位置をあらわします。
コンピュータ1台1台に割り振られ、
「172.31.40.101」のように、0から255までの数字4つとドット(.)で、書き表します。
- ドメイン名
- 。
IPアドレスは人間には扱いにくいので、住所のように、
「hud401.humans.hyogo-dai.ac.jp」といった、文字列を使います。
IPアドレスとドメイン名は1対1で対応しています。
インターネットの歴史
インターネットは、1969年にアメリカの国防総省が作った実験のためのネットワーク(ARPANET)が起源です。アメリカの研究機関や大学などで、電子メールなどのさまざまな技術が生まれました。日本では、1984年に東京の3つの大学を結ぶネットワーク(JUNET)が国内最初のインターネット環境になります。
その後、1983年に当時アメリカ副大統領のアル・ゴア氏が「情報ハイウェイ構想」を提唱し、アメリカでは一気にインターネットが整備されました。さらに、1995年のWindows 95の登場で、世界中にインターネットブームが起こりました。
WWW(World Wide Web)
WWWのしくみ
- ハイパーテキストとWWW
WWW(World Wide Web)は「世界中に張り巡らせた情報のクモの巣」という意味です。
ハイパーリンク(リンク:情報を関連付けさせる機能)を備えた文書、つまりハイパーテキストを使って、世界中のコンピュータにある情報源を関連付けさせて、世界規模で情報を共有するためのしくみです。
- WebページとWebサーバとブラウザ
WWWのなかで、ハイパーテキスト化された文書のことをWebページといいます。WebページはWebサーバというコンピュータに蓄積されネットワーク上に公開されます。この公開されたWebページを見るには、ブラウザという専用ソフトを使います。
- URL (Uniform Resource Locator)
インターネット上の情報源への「接続方法」と「場所」を示すものです。
たとえば、「http://arena.hyogo-dai.ac.jp/hogehoge/hoge.html」とは次のような意味になります。
- 「http://」 : プロトコル(情報源への接続方法)をあらわします。
- 「arena.hyogo-dai.ac.jp」 : ホスト名(情報源のコンピュータ名)をあらわします。
- 「/hoge/hoge.html」 : 情報源のコンピュータの中での、情報が書かれたファイルの位置をあらわします。
ブラウザの操作
- URLの入力
- リンクへのアクセス
- 閲覧履歴の利用
- ブックマーク(お気に入り)とショートカット
Webサイトの探し方
Webサイトを探すには、検索サイトを利用します。
代表的な検索サイトのひとつ、Yahoo! Japan( http://www.yahoo.co.jp/ )を例に、簡単な検索のしかたを練習しましょう。
番外:コピーと貼り付け
コンピュータの便利なところは、いろいろなものがコピーできることでしょう。
文章をコピーして、別の場所に貼り付けたい(コピー&ペースト)ときには、次のように操作します。
- コピーしたい文章をドラッグして反転させる
- マウスを右クリックし、ショートカットメニューの「コピー」を選ぶ
- カーソルキーを動かすかマウスでクリックして、貼り付けたい場所にカーソルを動かす
- マウスを右クリックし、ショートカットメニューの「貼り付け」を選ぶ
また右クリックのあと、「コピー」ではなく「切り取り」を選ぶと、文章の移動(カット&ペースト)になります。「コピー」・「切り取り」・「貼り付け」の3つの操作は、次のようなキー操作でも同じことができます。
- コピー : [Ctrl]+[C]
- 切り取り : [Ctrl]+[X]
- 貼り付け : [Ctrl]+[V]
課題1:Webページの検索
Yahoo! JAPAN (http://www.yahoo.co.jp)にアクセスして、
住んでいる都道府県や市町村に関する、「デザインがいい」「面白い情報がある」「人におすすめできる」Webサイトやページを探してください。
探し出せたら、次の情報をメモしてください。
- 探した方法(入力したキーワードやリンクした順序)
- 探したサイトやページのタイトルとURL
電子メール
電子メールのしくみ
- メールが届くまでのながれ
- 電子メールを利用するには、メールアドレスが必要です。メールサーバに自分のメールボックス(私書箱)を作ることで、メールアドレスを持つことができます。
- メールを読み書きするには、メーラー(メールソフト)というソフトウェアを使います。
- メールソフト(メーラー)を使ってメールを作成
- 作成したメールを自分のメールサーバへ送信
- メールサーバは宛先のメールアドレスから、宛先のメールサーバを調べて、メールを転送
- 宛先のメールサーバは、届いたメールが自分のユーザ宛か確認し、宛先のユーザのメールボックスにメールを保存する
- 宛先の人は、メールソフトを使って、メールサーバからメールを受信して、メールを読む
- メールアドレス
- メールアドレスは、インターネット上の住所・氏名のようなものです。たとえば「g2031000@ed.hyogo-dai.ac.jp」とは次のような意味になります。
- g2031000 : @マークの左は「ユーザID」をです。メールサーバのユーザIDになります。
- @ : 「アットマーク」といいます。ユーザIDとドメイン名の区切りに使われます。
- ed.hyogo-dai.ac.jp : @マークの右は「ドメイン名」です。ドメイン名はインターネットのどのような組織・地域に属しているかをあらわします。
メールソフトの操作
- 送信・宛先の種類
- 自分のメールアドレス宛にテストのメールを送信しましょう
- 「宛先」「件名」「本文」を忘れないように
- 宛先の種類をうまく使いましょう
- 宛先(To):メールを読んで返事がほしい人
- Cc:メールを確認しておいてほしい人(友達、同僚など)
- Bcc:ほかの人には隠してメールを確認してほしい人(先生、上司など)
- 受信・返信
- 送ったメールを受信しましょう
- 受信できたらメールに返事を書いてみましょう
- 受信したメールを「日付順」「タイトル順」などで整理しましょう
- 転送・削除
- 転送:あるメールをほかの人に見てほしいときに利用
- 削除:必要のなくなったメールは定期的に削除
- フォルダ
- アドレス帳
- エラーメールへの対処
署名の設定
たとえば、はがきや手紙を書くときには、文章の最後に自分の名前を書く(署名)のが一般的だと思います。電子メールも同じように、メールを書いたのが誰なのかを明らかにするために、署名をつけます。次の資料をよんで、メーラーに署名を設定しましょう。
課題2:電子メール
- 電子メールの送受信
- まず、自分宛にメールを書いてみましょう。件名と本文は「テスト」とします。
- 次に、自分から届いたメールに返事を書いてみましょう。
- 宛先の使い分けを練習しましょう
宛先を「kawano@ed.hyogo-dai.ac.jp」に、Cc:を自分のメールアドレスに設定して、
件名が「宛先のテスト」というメールを送ってみましょう。
また、自分に届いたメールのヘッダ情報をよく確認してみましょう。
- 電子メールの署名
- 署名をメーラーに設定してください。設定できたら、次のようにメールを送ってください。
次回の予定
- インターネットのマナー
- インターネットのセキュリティ