成績の評価
成績の分析のしかたには、点数だけではなく、
いわゆる「秀・優・良・可・不可」のような、
点数をもとにした「評価」があります。
次の図のように、W1〜X6のセルに、評価の表を入力してください。
個人の評価
入力した評価の表を元に、個人の評価を調べてみましょう。
つまり「
評価の表の中から、個人の点数に最も近い項目を探し出す
」ということをします。
このように、
ある値を使って指定した範囲からデータを取り出すには
VLOOKUP関数を使います。
- VLOOKUP(指定された範囲の左端の列の値を検索し、見つかった行と同じ行の値を返す)
- 書式 : VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, 検索の型)
- 引数 : 検索値 :範囲の左端列から検索したい値
- 引数 : 範囲 :検索する範囲
- 引数 : 列番号 :見つかった場合に返したい値の、範囲の左端から数えた列の数
- 引数 : 検索の型
- TRUE : 検索値に近い値を検索する
- FALSE : 検索値と完全に一致するものだけを検索する
検索の型に注目して、説明します。
次のような表があるとします。
| A | B | C |
1 | 値 | 検索範囲(x) | 返り値 |
2 | 0 | 0<=x<10 | ○ |
3 | 10 | 10<=x<20 | △ |
4 | 20 | 20<=x<30 | □ |
5 | 30 | 30<=x | × |
VLOOKUP関数を使って、左端の値から、右端(3列目)の記号を取り出すことを考えます。
- 「VLOOKUP(20, A1:C4, 3, FALSE)」とすると、「□」が返ってきます。
- 「VLOOKUP(25, A1:C4, 3, FALSE)」とすると、「#N/A」(エラーの意味)が返ってきます。
- 「VLOOKUP(20, A1:C4, 3, TRUE)」とすると、「□」が返ってきます。
- 「VLOOKUP(25, A1:C4, 3, TRUE)」とすると、「□」が返ってきます。
- 検索の型がTRUEのため、検索値25にもっとも近い値を探し出します。
- そのとき、各値の意味が「自分の値以上、下の行の値未満」にかわります。
- 「VLOOKUP(40, A1:C4, 3, TRUE)」とすると、「×」が返ってきます。
- 一番最後の行では「自分の値以上」という意味になります。
では、まずR1セルに「評価」と入力してください。
そして、次のようにして、個人の評価を求めてください。
- R2セルをクリック
- 「関数の挿入」ボタンをクリック
- 関数の選択
- 「関数の分類」から「検索/行列」を選択
- 「関数名」から「VLOOKUP」を選択
- 「OK」ボタンをクリック
- 引数の設定
- 「検索値」の入力欄をクリックし、P2セルをクリック
- 「範囲」の入力欄をクリックし、W1〜X6セル(評価の表)を範囲指定
- 「列番号」の入力欄に、「2」(評価の表の2列目という意味)を入力
- 「検索の型」の入力欄に、「TRUE」(近いものを検索する)を入力
- 「OK」ボタンをクリック
できあがった計算式をコピーするので、
「範囲」がずれないように必ず絶対参照の「$」記号を使って、
計算式を書き換えてください。
書き換えできたら、R2セルの計算式をR3〜R37までにコピーしましょう。
評価ごとの人数
個人の評価ができたので、評価ごとの人数を集計します。
T20〜U25セルに、次の図のように入力してください。
COUNTIF関数を使って、
U21〜U25セルに、「秀・優・良・可・不可」のそれぞれの人数を計算してください。
度数分布
次に、点数ごとの分布の状況を調べてみましょう。
10点刻みの分布(度数分布)を計算します。
T27〜U37セルに、次の図のように入力してください。
分布の意味は「10点以上、20点未満」という意味で、最後の行だけ「90点以上、100点以下」という意味になります。
「〜」という文字は、『から』と入力して日本語変換すると表示されます。
入力できたら、COUNTIF関数を使って、U28〜U37のセルに分布を計算しましょう。
ヒントは次のとおりです。
- U28セルの計算式は「=COUNTIF(P2:P37,"<10")」
- U37セルの計算式は「=COUNTIF(P2:P37,">=90")」
- 「10点以上、20点未満」の人数を計算するには、
10点以上の人数と20点以上の人数を使って、ある計算をすれば求められる
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