*コンピュータ演習 第3回 [#ae4f6162] 今回のテーマは、「電子メールの操作を覚える」です。内容は、次のとおりです。 -インターネットについて、しくみや歴史を見ていきます。 -電子メールの操作を実習します。とくに、メールのメッセージについて、詳しく見ていきます。 **インターネット (テキスト: 64〜69ページ) [#nf312ca9] ***インターネットのしくみ [#c268e857] インターネットは''「ネットワークのネットワーク」''といわれています。~ ネットワークとは、通信回線を使って、コンピュータ同士を相互に接続して、情報を共有することです。 企業や学校などでは、''LAN''という、同じ敷地・建物の中にネットワークを構築しています。 世界中にあるネットワーク自体が相互に接続した姿が、 、世界規模のネットワーク「''インターネット''」です。 ***インターネットの歴史 [#j23461d5] インターネットは、1969年にアメリカの国防総省が作った実験用ネットワーク(ARPANET)が起源です。アメリカの研究機関や大学が中心になって、発展してきました。日本では、1984年に東京の3つの大学を結ぶネットワーク(JUNET)が国内最初のインターネット環境になります。~ その後、1983年にアメリカで「情報ハイウェイ構想」が提唱され、アメリカでは一気にインターネットが整備されました。さらに、1995年のWindows 95の登場で、世界中にインターネットブームが起こりました。 ***インターネットを利用するには [#n677ee09] インターネットを利用するのに必要なものは、次の2つです。 -通信回線 -プロバイダとの契約 まず、接続するための、''「通信回線」''が必要です。 電話回線や光ファイバーを使った、通信事業者(NTTなど)のサービスを利用します。 最近では、ADSLやFTTH(Fiber To The Home)など、 ''ブロードバンド''と呼ばれる、 高速な通信サービスが家庭向けで登場しています。 //なお、インターネットの回線速度は、 //混雑や障害の状況によって必ずしも宣伝どおりの速度がでません。 //これを「ベストエフォート」といって、 //インターネットが様々なネットワークを相互に接続しており、 //各々のネットワークの状態によって、通信状況が変化するためです。 |LEFT:|LEFT:|LEFT:|c |>|サービス|ケーブルの種類|回線速度(理論値)|h |~ナローバンド|~アナログ、ISDN|電話回線|56〜64kbps| |~ブロードバンド|~ADSL|電話回線|1,500〜50,000kbps(1.5〜5Mbps)| |~|~FTTH|光ファイバー|10,000〜100,000kbps(10〜100Mbps)| 回線の次に、''「プロバイダ」''との契約が必要です。 プロバイダとは、企業の家庭にあるパソコンをインターネットに接続するためのサービスを提供する会社です。 利用者は、プロバイダを通じてインターネットに接続し、 プロバイダが発行するメールアドレスや、ホームページを開設サービスを利用することになります。 ***パソコンのインターネット上での「位置」 [#qe6f3686] インターネットを使って通信をするためには、 自分や相手先のコンピュータのインターネット上の「位置」が、わからなくてはなりません。 :IPアドレス| インターネットに接続されたすべてのコンピュータを、 それぞれ区別できるように、コンピュータごとに番号が割り振られます。 それが「''IPアドレス''」です。~ 例: 172.31.40.101, 202.244.76.11 IPアドレスには2種類あり、 LANの中で自由に使える「プライベートアドレス」と、 インターネットの中で使える「グローバルアドレス」があります。 グローバルアドレスは、「[[ICANN:http://www.icann.org/]]」という国際的な機関で管理されています。 :ドメイン名| IPアドレスは数字ばかりで、人間には扱いにくいので、 「住所」のようなわかりやすいものとして考えられたのが、 「''ドメイン名''」です。 例: www.isc.hyogo-dai.ac.jp ドット(.)で区切られた文字列を使って、右側から 「国→組織→組織内場所→コンピュータ名」のように、 コンピュータの位置を特定することができます。 上の例では、「日本(jp)の大学(ac)である兵庫大学(hyogo-dai)の情報科学センター(isc)が持つwwwという名前のコンピュータ」という意味になります。~ 一番右側を「トップレベルドメイン」といい、 国ごとの割り当てられている「ccTLD」(.jpや.krなど)と、 組織の種類で割り当てられる「gTLD」(.comや.eduなど)の2種類があります。 IPアドレスとドメイン名を対応させるシステム(DNS)によって、管理されています。 なお、ドメイン名を管理する組織も、「[[ICANN:http://www.icann.org/]]」です。 **電子メール (テキスト: 84〜102ページ) [#tf74e0b9] ***メールソフトの設定 [#pbfc29a8] 電子メールを利用する準備として、メールソフトの設定をします。 &ref(Navigator_setting.pdf,メールソフトの設定(PDF)); という資料にしたがって、設定して下さい。 ***メールが届くまでのながれ [#ne53ac3e] 電子メールを利用するには、「''メールアドレス''」が必要です。 メールを管理するコンピュータ「''メールサーバ''」に、 自分のメールボックス(私書箱)を作ることで、メールアドレスを持つことができます。 メールを読み書きするには、''メーラー(メールソフト)''というソフトウェアを使います。 +メールソフト(メーラー)を使ってメールを作成 +作成したメールを自分のメールサーバへ送信 +メールサーバは、メールの宛先から送信先のメールサーバを調べて、メールを転送 +送信先のメールサーバは、届いたメールが自分のユーザ宛か確認し、宛先のユーザのメールボックスにメールを保存する +宛先の人は、メールソフトを使って、メールサーバからメールを受信して、メールを読む ***メールアドレス [#v1a2db43] メールアドレスは、インターネット上の住所・氏名のようなものです。たとえば「g2041000@ed.hyogo-dai.ac.jp」とは次のような意味になります。 -g2041000 : @マークの左は「ユーザID」です。メールサーバのユーザIDになります。 -@ : 「アットマーク」といいます。ユーザIDとドメイン名の区切りに使われます。 -ed.hyogo-dai.ac.jp : @マークの右は、メールボックスがあるメールサーバのドメイン名です。 ***「宛先」の設定を使い分ける [#ubf7ed09] 電子メールでは、複数のメールアドレスへメールを送信できます。 そのとき、 ''目的にあわせて宛先の種類を使い分ける''ことが重要です。 受け取った相手は、自分の宛先の種類を確認することができます。 |LEFT:|LEFT:|c |~宛先(To)|メールを読んでもらい、返信してほしい人| |~Cc|To宛のメールの内容を確認してもらうため、&br;必ずしも返信してもらう必要のない人(友達、同僚など)| |~Bcc|ほかの宛先にわからないように、&br;メールを送信したい人(先生、上司など)| ***メールソフトの操作 [#r693ae59] +メールの送信・受信 --自分宛にメールを送信したあと、受信して、メールの送受信ができるか確認しましょう --自分の携帯電話や友達とメールの交換をしてみましましょう --「メーリングリスト」へメールを送信しましょう +メールの返信 --届いたメールに返事を返信してみましょう +宛先の設定 --担当者を「宛先」に、自分を「Cc」に設定して、メールを送信しましょう +アドレス帳への登録 --自分と授業担当者のメールアドレスを登録しましょう :注意: 「エラーメールが届いたら」| エラーメールが届いてしまったら、まずそのメールの件名をよく見ましょう。 エラーの理由が書かれています。~ ほとんどの理由が、送信したメールの宛先のアドレスの入力間違いです。 宛先のアドレスを確認しましょう。 **課題1: 署名の設定 [#bfb39490] はがきや手紙と同じように、 メールに書くときには、最後に自分の名前、つまり「''署名''」のが一般的です。 &ref(Netscape_signature.pdf,Netscapeへの署名の設定(PDF)); という資料にしたがって、メーラーに署名を設定してください。 設定できたら、次のようにメールを送ってください。 -宛先 : compc32004@hyogo-dai.ac.jp -件名 : 第3回の課題 -本文 : 署名の設定ができました。 **課題2: 転送経路を調べる [#v18c8f28] メールのメッセージの前には、「ヘッダ情報」という、 メールに関する様々な情報が書かれています。 (テキスト: 93ページ) Netscape Navigatorで、 ヘッダ情報を表示するには、次のように設定します。 -メニューから、「表示」→「ヘッダ」→「すべて」を選択 |LEFT:~Date|LEFT:メールが送信された日付| |LEFT:~From|LEFT:送信元のメールアドレス| |LEFT:~To,Cc,Bcc|LEFT:メールの宛先| |LEFT:~Subject|LEFT:メールの件名(タイトル)| |LEFT:~Received|LEFT:メールの転送経路「''Recived from AAA by BBB''」とは、&br;「''メールサーバAAAからメールサーバBBBへメールが転送された''」という意味| たとえば、次のようなヘッダ情報から、転送経路を調べます。 <pre> Received: from ''mail2.ed.hyogo-dai.ac.jp'' by ''mail1.hyogo-dai.ac.jp'' id LAA0000014017; ''Thu, 15 Jul 2004 11:15:08 +0900 (JST)'' Received: from ''[172.16.104.31]'' by ''mail2.ed.hyogo-dai.ac.jp'' id LAA341172; ''Thu, 15 Jul 2004 11:14:50 +0900 (JST)'' </pre> 複数の「Recieved:」の行がある場合は、 上に行くほど、新しい転送経路になります。 したがって、先ほどのヘッダー情報から、 次のような時刻と順番に、メールが転送されたことがわかります。 |時刻|転送経路|h |2004年7月15日11:14:50|[172.16.104.31] → mail2.ed.hyogo-dai.ac.jp| |2004年7月15日11:15:08|mail2.ed.hyogo-dai.ac.jp → mail1.hyogo-dai.ac.jp| メールを受信すると、 「署名の設定」の課題で送信したメールが自分宛に届いているのが、わかります。 そのメールのヘッダー情報を解析し、回答用紙に記入してください。 用紙は、帰るときに担当者へ提出してください。 |