比率の差の検定比率の差の検定には、次の2つの方法がある。
ここでは、正規分布に近似する方法を説明する。 検定の対象2組の標本のについて考える。それぞれの統計量は次のとおり。
正規分布に近似する方法この方法を使って、標本比率の差を検定するには、次の2つの条件を満たさないといけない
帰無仮説と対立仮説2組の標本の比率に差があるかどうかを調べる。
検定統計量の算出
仮説の判定(両側検定)
例題
考え方男女それぞれ有権者について、それぞれの人数や支持者の数についてまとめると、次の表のようになる。
男女それぞれ有権者について、内閣支持率に差があるかどうか調べたいので、 帰無仮説と対立仮説は、次のようになる。
まず、母比率の推定値 を求める したがって、検定統計量 を求めると、 次のようになる。 この検定統計量を両側検定で判定すると、 有意水準 では、 となり、 帰無仮説は棄却される。 つまり、有意水準 5% で仮説検定を行った結果、 男性と女性とで内閣支持率に差がある。 なお、有意水準 では、 となり、 帰無仮説は棄却できない。 つまり、男性と女性とで内閣支持率に差があるとはいえない。 |