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AND OR

母相関係数の推定

母相関係数の推定の手順

おおまかに、次のような手順で母相関係数の推定を行う。

  1. 母相関係数の有意性の検定(無相関の検定)
  2. 母相関係数の推定

母相関係数の有意性の検定

  • 母集団において無相関かどうか(母相関係数 \normalsize \rho = 0 かどうか)を調べる
    • 標本において相関があっても、母集団では相関が(ほとんど)ない場合がある

次のような手順でチェックをする。

  1. 仮説を立てる
    • 「母相関係数は0である」という仮説を考える(帰無仮説という)
  2. 有意水準を設定する
    • 仮説が成り立たない(棄却するという)確率を有意水準という
    • よくα=0.05かα=0.01が使われる
  3. tの値を算出する
    t_0 = \frac{ r \sqrt{ n-2 } }{ \sqrt{ 1 - r^2 } }
    • 標本相関係数を \normalsize r 、標本数を \normalsize n とする
  4. t分布表から有意水準に対応するtの値(自由度 n-2 )をもとめる
    • t分布表から、確率 1-α、自由度 n-2 のtの値を算出する
  5. 2つのtの値をもとに判定する
    • \normalsize t_0 \geq t_{ (\alpha / 2) }(n - 2) の場合
      • 帰無仮説を棄却する、すなわち、 \normalsize \rho \neq 0 で母相関係数は0ではない(続けて、区間を推定する)
    • \normalsize t_0 < t_{ (\alpha / 2) }(n - 2) の場合
      • 帰無仮説を棄却しない、すなわち、 \normalsize \rho = 0 で母相関係数は無相関(ここで終わり)

母相関係数の推定

次のような手順で推定する。

  1. 標本相関係数 \normalsize r をz変換する
    • \normalsize r を正規分布で近似させるために、フィッシャー(Fisher)のz変換で変換する
      z_r = \frac{1}{2} \ln \left( \frac{1+r}{1-r} \right)
    • \normalsize \ln は自然対数で \normalsize \log_e をあらわす
    • \normalsize z は標準偏差 \normalsize s_z = \frac{1}{ \sqrt{n-3} } の正規分布で近似される
  2. 母相関係数をz変換した、 \normalsize z_{ \rho } の信頼限界を算出する
    • 信頼上限 :
      z_U = z_r + z_{( \alpha / 2)} \frac{ 1 }{ \sqrt{ n-3 } }
    • 信頼下限 :
      z_L = z_r - z_{( \alpha / 2)} \frac{ 1 }{ \sqrt{ n-3 } }
  3. \normalsize z_U\normalsize z_L\normalsize r に逆変換して、\normalsize \rho の信頼限界を求める
    • 信頼上限 :
      \rho_U = \frac{ e^{ 2z_U} - 1 }{ e^{ 2z_U} + 1 }
    • 信頼下限 :
      \rho_L = \frac{ e^{ 2z_L} - 1 }{ e^{ 2z_L} + 1 }

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Last-modified: Tue, 11 Mar 2014 19:49:35 JST (3696d)