情報教育演習II 第3回
今回のトピック
- 迷子も安心? 無線ICタグで居場所の映像配信(日経新聞)
- http://it.nikkei.co.jp/it/news/ictag.cfm?i=2004041906813wf
特定の人物を探し出して、近くにあるカメラで映して、ネットを使って映像を配信するシステム。
NTT西日本が提供。(発表資料は、http://www.ntt-west.co.jp/news/0404/040419.html)
- ネットに爆破予告の書き込み、容疑で通信記録差し押さえ(朝日新聞)
- http://www.asahi.com/national/update/0427/015.html
インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に中国大使館を爆破するという書き込みがあり、警視庁がプロバイダの通信記録を差し押さえるなどの強制捜査をした。
前回の復習 : Webの検索のコツ
ただ検索サイトを利用するだけではなく、検索サイトの機能やブラウザの機能を活用して、より簡単に・確実に情報を検索なコツを見つけましょう。
- 検索結果は「新しいウィンドウで開く」
- Yahoo!やGoogleなどの検索サイトで、検索した結果のリンクを開くときは、
そのままクリックせずに、右クリックし「新しいウィンドウで開く」を利用しましょう。
検索結果のウィンドウを残しておくことができます。
- 情報は、「ブックマーク」や「お気に入り」で記録
- 検索した結果はブックマーク(お気に入り)やショートカットとして残しておけば、いつでも見ることができます。また、検索中の状態もブックマーク・ショートカットにしておけば、どのように検索したか後で確認することができます。
- カテゴリ・キーワードをうまく選ぶ
- 目的とする情報があるWebページを想像し、書いてそうな単語を使って、カテゴリやキーワードを選びましょう。またロボット型検索では、複数のキーワードを使えば、検索結果を絞り込むことができます。一度調べた結果から、次のキーワードを探すとよいでしょう。
- 個人の「リンク集」を活用する
- 専門的なサイトでは、そのカテゴリに関する良いリンク集があることが多いです。
検索した結果にリンク集がある場合は、検索サイトだけではなく、それを活用しましょう。
プレゼンテーション
プレゼンテーションとは?
プレゼンテーションとは、「発表」「紹介」「表現」をすることを意味しています。
次の例のように、人に「発表」「紹介」「表現」するときに、さまざまなツールを利用して、聞き手に内容を理解し賛同してもらうのが、プレゼンテーションのおもな目的です。
- 講習会や授業での説明
- 会議での企画・作品の発表・表現
- 学会での研究の発表
プレゼンテーションの方法
現在のプレゼンテーションのおもな方法は、
「プレゼンテーションソフト」と「プロジェクタ」を使う方法です。
プレゼンテーションソフトとプロジェクタを使う利点は、次のとおりです。
最近は、プレゼンテーションソフトではなく、Webページを使う方法もあります。
- 視覚的な表現(グラフィック、イラスト)
- 動きのある表現(アニメーション)
- 他のプレゼンテーションデータや表・グラフを利用
- 短時間で効果的なプレゼンテーションを作成
プレゼンテーションソフトが登場する以前の、プレゼンテーションのツールには次のものがあげられるでしょう。現在でもこれらのツールは利用されており、プレゼンテーションソフトだけでは説明・表現できないものには、とても有効です。
- 内容が消えてしまうもの : 黒板、ホワイトボード
- 内容が消えないもの : OHP(Over Head Projector)、OHC(Over Head Camera)、スライド(35mmフィルム)
プレゼンテーションソフトの機能
おもな機能
プレゼンテーションソフトでは、プレゼンテーションのもととなるスライドを作成します。作成したスライドに、文字を入力したり図形を描いて、スライドを完成します。いくつものスライドを作成して、パラパラマンガのようにして見せるのが、プレゼンテーションソフトを使ったプレゼンテーションです。
プレゼンテーションソフトのおもな機能を、いくつか挙げてみます。
- スライドの管理機能
- アウトライン機能
- グラフィック機能
- アニメーション機能
- 配布資料機能
プレゼンテーションソフトの便利な使い方
プレゼンテーションは、ビジネスの世界では、いまや必須のソフトであるといえます。
しかし、個人向けにも、このような使い方ができます。
- ポスターやカード
- アルバム(写真をはりつけて)
- レシピ(写真や動画を貼り付けて)
- 日記(絵日記・写真つき日記)
- 紙芝居やパラパラ漫画(スライドを切り替えて)
作るときのポイント
プレゼンテーションソフトを使って、スライドを作成するときには、次のようなポイントを気をつけましょう。
- 1スライドに1つの内容
- そのスライドで伝えたい内容は1つに絞る
- 5W1Hを明確に (Who:誰に(対象), What:何を(目的), Why:なぜ(理由), Where:どこ(場所),Which:どちら(選択), How:どのように(計画・手段))
- ポイントは最初に
- 文章は箇条書き
- 簡潔に・わかりやすく書く
- 細かい説明は、図やイラストを利用する
- 7±2のマジックナンバー
- 人が一度に記憶できる数(心理学者ミラーの実験結果)
また、ノンバーバルコミュニケーション(non-verbal communication)という考え方があります。身振り手振りや顔の表情でコミュニケーション(言葉以外)のことをいいます。
言葉によるコミュニケーションは、バーバルコミュニケーションといいます。
メラビアン(Mehrabian)の実験では、相手に伝わるメッセージの割合について、言葉(バーバル)、声(ボーカル)、身振り(ノンバーバル)のそれぞれが次のような割合になるという結果が得られました。
- バーバルな情報 : 7%
- ボーカル(声の高低・大小・調子など) : 38%
- ノンバーバルなコミュニケーション : 55%
情報の分類 : LATCH
人に情報を伝えるときに、情報を分類して整理することはとても大事です。
情報を分類する基準として、LATCH(ラッチ)と呼ばれる、次の5つがあげられます。
(『それは「情報」ではない』Richard Saul Wurman)
- 位置(Location):位置が基準
- 場所(都道府県、地域など)、組織の構造(部署、学部・学科)
- 音韻(Alphabet):音韻順が基準
- 時間(Time):時間軸が基準
- 分野(Category):内容が基準
- 階層(Hierarchy):程度が基準
今回のTips
コピーと貼り付け
コンピュータの便利なところは、いろいろなものがコピーできることです。
文章やファイルをコピーして、別の場所に貼り付けたい(コピー&ペースト)ときには、次のように操作します。
- コピーしたいファイルや文章・絵をマウスで選択します
- マウスを右クリックし、ショートカットメニューの「コピー」を選ぶ
- カーソルキーを動かすかマウスでクリックして、貼り付けたい場所にカーソルを動かす
- マウスを右クリックし、ショートカットメニューの「貼り付け」を選ぶ
また右クリックのあと、「コピー」ではなく「切り取り」を選ぶと、文章の移動(カット&ペースト)になります。
画像のダウンロード
ブラウザを使って、表示されているWebページの画像データをダウンロード(ネットワーク経由でファイルを取り寄せる)するには、次のように操作します。
- ブラウザに表示されているWebページの画像を右クリック
- メニューから、「画像を名前をつけて保存」(Netscape Navigator)や「名前をつけて画像を保存」(Internet Explorer)をクリック
- ファイル保存のダイアログが表示されるのが、保存する場所やファイル名を設定して、「保存」ボタンをクリック
- 設定した場所に、画像ファイルが保存されます。
画面やウィンドウのキャプチャ
画面全体やウィンドウの画像をキャプチャ(画像ファイルに保存したり、コピーすること)するには、次のようにします。
- 画面全体
- 画面をキャプチャしたい状態にして、[Prtsc]キーを押します。
- 画像ソフトなどで、「貼り付け」をして、利用します。
- ウィンドウ
- ウィンドウをキャプチャしたい状態にして、[Alt]+[Prtsc]キーを押します。
- 画像ソフトなどで、「貼り付け」をして、利用します。
課題
課題の説明
二人一組のグループで、「Web上のサービス」をテーマに、
次の4つのキーワードのうち1つを選択します。
そして、キーワードに関する情報をインターネットで収集して、
結果のプレゼンテーションをします。
- メーリングリストとメールマガジン
- 掲示板とチャット
- 日記サイトとブログ(Blog、Weblog)
- ストリーミングとライブカメラ
プレゼンテーションする内容は次のとおりとします。
それぞれの説明で使用するスライドの枚数に制限はありませんが、
発表の時間は各組5分程度+質問タイムとします。
- タイトル
- キーワードの説明
- キーワードの解説
- 利用例の紹介
- たとえば「掲示板とチャット」であれば、
「掲示板」とは「チャット」とは何かを用語やしくみを説明し、
「掲示板」と「チャット」を利用しているサイトを紹介し、
実際の利用について説明する
- 良いところ・悪いところ
- キーワードについて、良いところ(便利、かっこいい等)と
悪いところ(問題がある、危ない等)を説明する
- 保育園・幼稚園での活用
- 保育園や幼稚園で、キーワードにかんするサービスを使う場合、
どのような使い方があるかを考え、説明する
- 「誰が」利用するのかをよく考え、説明する
調べる・発表するときのポイント
- 用語(キーワード)の定義を調べる
- http://e-words.jp/など、辞書・事典サイトを活用する
- 使い方や実際の利用例を調べる
- http://www.yahoo.co.jp/などの検索サイトから、最新の情報を集める
- 情報の信頼性を確かめる
- 2ヶ所以上に同じ情報があるか、企業や公のサイトに情報があるかなど、情報の信頼性を高める
- 自分の言葉で説明する
- 説明する相手(学生、保護者、社会)にあわせて言葉を選び、
意味を取り違えられないよう、わかりやすく説明する