情報教育演習II 第2回
前回の復習
この授業のキーワード
- World Wide Web
- 情報のデザイン
- 情報リテラシ
授業のテーマ「情報デザイン」
平凡社新書「情報デザイン入門」(渡辺保史)pp.163
情報デザインとは世のなかに存在する複雑で多様なモノ、コトを整理(組織化)し、
それを他人が理解しやすい「かたち」としてしめしていく営みである。
同書 pp.9
情報デザインという営為は、いわゆるプロの「情報デザイナー」たちだけの専売特許ではない。
情報デザインとは、子どもからお年寄りまで、すべての人にかかわるいとなみであり、
コンピュータとネットワークが私たちの身のまわりの環境に急激に浸透しつつある現在、
ますますその重要性が増しているのだ。
翔泳社「情報デザイン ケーススタディ」(jules Yoshiyuki Tajima)pp.14
「情報デザイン」の定義
何をどうしたいのかという目的を定め、
目的達成のために関連してくる知識や資料の確認および収集を行い、
それを整理整頓し順序を組み合わせ、
目的が円滑に達成されるために、表示や表現や行動に反映させること
参考リンク
キーワードに関連したWebサイトを紹介します。
- World Wide Web
- 情報デザイン
- ユーザビリティ
- アクセシビリティ
そのほか、コンピュータ用語や検索サイトを紹介します。
Web(World Wide Web)
Webのしくみ
- ハイパーテキストとWWW
Web(World Wide Web)は「世界中に張り巡らせた情報のクモの巣」という意味です。
ハイパーリンク(リンク:情報を関連付けさせる機能)を備えた文書、つまりハイパーテキストを使って、世界中のコンピュータにある情報源を関連付けさせて、世界規模で情報を共有するためのしくみです。
- WebページとWebサーバとブラウザ
Webのなかで、ハイパーテキスト化された文書のことをWebページといいます。WebページはWebサーバというコンピュータに蓄積されネットワーク上に公開されます。この公開されたWebページを見るには、ブラウザという専用ソフトを使います。
- URL (Uniform Resource Locator)
インターネット上の情報源への「接続方法」と「場所」を示すものです。
たとえば、「http://arena.hyogo-dai.ac.jp/hogehoge/hoge.html」とは次のような意味になります。
- 「http://」 : プロトコル(情報源への接続方法)をあらわします。
- 「arena.hyogo-dai.ac.jp」 : ホスト名(情報源のコンピュータ名)をあらわします。
- 「/hoge/hoge.html」 : 情報源のコンピュータの中での、情報が書かれたファイルの位置をあらわします。
Webでの情報検索
検索サイトのしくみ
インターネットの変化に対応し、Webページの情報を集め、それを整理し、検索するための仕掛けが、「検索サイト」です。インターネットでの電話帳や観光ガイドのようなものです。本で例えれば、目次や索引にあたります。
検索サイトの種類は大きく2つあります。詳しくは、次の表のようになります。
ただし、最近は両方の機能を持つ検索サイトが増えています。
| ディレクトリ型(登録型) | ロボット型(全文検索型) |
収集する対象 | WebサイトのURL | Webページの全内容 |
登録の方法 | 申請・推薦されたサイトを手作業で登録 | プログラム(ロボット)をインターネットを巡回させて収集 |
整理の方法 | 内容からカテゴリに分類 | Webページの内容をデータベース化 |
検索の仕方 | カテゴリを徐々に絞り込む | ページに含まれるキーワードを入力 |
検索結果の特徴 | ハズレはあまりないが、結果が少ない | 結果が多いが、キーワードは確実に含まれる |
向いている検索 | 公式・公共のサイトや、有名なサイト | ノンジャンル |
代表例 | Yahoo! JAPAN http://www.yahoo.co.jp/ | Google http://www.google.co.jp/ |
検索のコツ
ただ検索サイトを利用するだけではなく、検索サイトの機能やブラウザの機能を活用して、より簡単に・確実に情報を検索なコツを見つけましょう。
- ブックマーク・ショートカット
- 検索した結果はブックマークやショートカットとして残しておけば、いつでも見ることができます。また、検索中の状態もブックマーク・ショートカットにしておけば、どのように検索したか後で確認することができます。
- カテゴリ・キーワードの選び方
- 目的とする情報があるWebページを想像し、書いてそうな単語を使って、カテゴリやキーワードを選びましょう。またロボット型検索では、複数のキーワードを使えば、検索結果を絞り込むことができます。一度調べた結果から、次のキーワードを探すとよいでしょう。
- リンク集の活用
- 専門的なサイトでは、そのカテゴリに関する良いリンク集があることが多いです。
検索した結果にリンク集がある場合は、検索サイトだけではなく、それを活用しましょう。
Webの活用
Webのコンテンツやサービス
Webが誕生した当初からある、一般的なコンテンツ(Webページの中身)には、次のようなものがあります。
Web上で行われてるサービスには、次のようなものがあります。
- 掲示板、チャット
- ポータルサイト(入り口・総合サイト)
- ライブカメラ
また、日常の出来事や関心事を紹介しながらコミュニケーションをするサイトが、最近増えています。
保育関係では、次のようなサイトがあります。
Webの3つの「注意」
- 情報の信ぴょう性
- Webページは誰でも作ることができます。
これは、WWWの大きな利点です。
しかし、新聞社やテレビ局のように、裏づけがある情報だけが書いてあるとは限りません。本当かどうか怪しいものや、デマ・都市伝説など、信憑性に欠けるものも多くあります。
重大な情報や変わった情報を目にしたときには、その情報源が「いつ」「誰の手で」作られたのか確認しましょう。また、検索サイトを利用して、他にも同じような情報があるか、確認するとよいでしょう。
- 有害・不法なサイト
- 何かのサービスを利用するときに、名前や電話番号・メールアドレスを入力すると、
しばらくして国際電話の料金請求が送られてきたり、何かの宣伝のメール(スパムメール)が送られてくることがあるかもしれません。個人情報を入力するときには、どのように利用されるか、そのサイトが信用できるかをよく見極めましょう。
また、画面中にいくつもブラウザを起動させるブラクラ(ブラウザ・クラッシャー)、見た人のパソコンをコンピュータウィルスに感染させるサイトもあります。リンク先のURLをよく確認するようにしましょう。
- 著作権
- Webページの内容も、人が作ったものです。
人が作ったものには著作権が発生します。
文章だけではなく画像データにも著作権があります。
個人的に利用するのはまず問題ありませんが、
Webページの内容を勝手にメーリングリストに公開したり、
画像データを転用して別のWebページを作るのは、著作権違反になります。