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コンピュータ演習 第3回

今回のテーマは、「電子メールの操作を覚える」です。内容は、次のとおりです。

  • インターネットについて、しくみや歴史を見ていきます。
  • 電子メールの操作を実習します。とくに、メールのメッセージについて、詳しく見ていきます。

インターネット

テキストの64〜69ページを見てみましょう。

インターネットのしくみ

インターネットは「ネットワークのネットワーク」といわれています。
ネットワークとは、通信回線を使って、コンピュータ同士を相互に接続して、情報を共有することです。 企業や学校などでは、LANという、同じ敷地・建物の中にネットワークを構築しています。 このような組織・団体の、世界中にあるネットワークが相互に接続した姿が、 、世界規模のネットワーク「インターネット」です。

インターネットを利用するには

インターネットを利用するのに必要なものは、次の2つです。

  • 通信回線
  • プロバイダとの契約

インターネットを利用するには、接続するための、「通信回線」がまず必要です。 電話回線や光ファイバーを使った、通信事業者(NTTなど)のサービスを利用します。 最近では、ADSLやFTTH(Fiber To The Home)など、 ブロードバンドと呼ばれる、 高速な通信サービスが家庭向けで登場しています。

サービスケーブルの種類回線速度(理論値)
ナローバンドアナログ、ISDN電話回線56〜64kbps
ブロードバンドADSL電話回線1,500〜50,000kbps(1.5〜5Mbps)
FTTH光ファイバー10,000〜100,000kbps(10〜100Mbps)

回線の次に、「プロバイダ」との契約が必要です。 プロバイダとは、企業の家庭にあるコンピュータをインターネットに接続するためのサービスを提供する会社です。 利用者は、プロバイダを通じて、インターネットを利用することができます。 プロバイダは、メールアドレスを発行したり、ホームページを開設するためのスペースを貸し出したりします。

パソコンのインターネット上での「位置」

インターネットを使って通信をするためには、 自分や相手先のコンピュータのインターネット上の「位置」が、わからなくてはなりません。

IPアドレス
インターネットに接続されたすべてのコンピュータを、 それぞれ区別できるように、コンピュータごとに番号が割り振られます。 それが「IPアドレス」です。
例: 172.31.40.101, 202.244.76.11
IPアドレスには2種類あり、 LANの中で自由に使える「プライベートアドレス」と、 インターネットの中で使える「グローバルアドレス」があります。 グローバルアドレスは、「ICANN」という国際的な機関で管理されています。
ドメイン名
IPアドレスは数字ばかりで、人間には扱いにくいので、 「住所」のようなわかりやすいものとして考えられたのが、 「ドメイン名」です。
例: www.isc.hyogo-dai.ac.jp
ドット(.)で区切られた文字列を使って、右側から 「国→組織→組織内場所→コンピュータ名」のように、 コンピュータの位置を特定することができます。 上の例では、「日本(jp)の大学(ac)である兵庫大学(hyogo-dai)の情報科学センター(isc)が持つwwwという名前のコンピュータ」という意味になります。
一番右側を「トップレベルドメイン」といい、 国ごとの割り当てられている「ccTLD」(.jpや.krなど)と、 組織の種類で割り当てられる「gTLD」(.comや.eduなど)の2種類があります。 IPアドレスとドメイン名を対応させるシステム(DNS)によって、管理されています。 なお、ドメイン名を管理する組織も、「ICANN」です。

インターネットの歴史

インターネットは、1969年にアメリカの国防総省が作った実験のためのネットワーク(ARPANET)が起源です。アメリカの研究機関や大学などで、電子メールなどのさまざまな技術が生まれました。日本では、1984年に東京の3つの大学を結ぶネットワーク(JUNET)が国内最初のインターネット環境になります。
その後、1983年に当時アメリカ副大統領のアル・ゴア氏が「情報ハイウェイ構想」を提唱し、アメリカでは一気にインターネットが整備されました。さらに、1995年のWindows 95の登場で、世界中にインターネットブームが起こりました。

電子メール

テキストの84〜102ページを見てみましょう。

メールソフトの設定

電子メールを利用する準備として、メールソフトの設定をします。 資料「メールソフトの設定」をよく読んで設定して下さい。

#ref(): The style ref(filename,pagename) is ambiguous and become obsolete. Please try ref(pagename/filename)

メールが届くまでのながれ

電子メールを利用するには、「メールアドレス」が必要です。 メールを管理するコンピュータ「メールサーバ」に、 自分のメールボックス(私書箱)を作ることで、メールアドレスを持つことができます。 メールを読み書きするには、メーラー(メールソフト)というソフトウェアを使います。

  1. メールソフト(メーラー)を使ってメールを作成
  2. 作成したメールを自分のメールサーバへ送信
  3. メールサーバは、メールの宛先から送信先のメールサーバを調べて、メールを転送
  4. 送信先のメールサーバは、届いたメールが自分のユーザ宛か確認し、宛先のユーザのメールボックスにメールを保存する
  5. 宛先の人は、メールソフトを使って、メールサーバからメールを受信して、メールを読む

メールアドレス

メールアドレスは、インターネット上の住所・氏名のようなものです。たとえば「g2041000@ed.hyogo-dai.ac.jp」とは次のような意味になります。

  • g2041000 : @マークの左は「ユーザID」です。メールサーバのユーザIDになります。
  • @ : 「アットマーク」といいます。ユーザIDとドメイン名の区切りに使われます。
  • ed.hyogo-dai.ac.jp : @マークの右は、メールボックスがあるメールサーバのドメイン名です。

メールソフトの操作

  1. メールの送信・受信
    • 自分宛にメールを送ってみて、届くかどうか確認しましょう
    • 自分の携帯電話や友達とメールの交換をしてみましましょう
  2. メールの返信
    • 届いたメールに返事を返信してみましょう
  3. アドレス帳への登録
    • 自分と授業担当者のメールアドレスを登録しましょう
  4. メールの整理
    • 受信したメールを「日付順」「タイトル順」などで整理しましょう
    • フォルダ整理されたメールを確認しましょう
注意: 「エラーメールが届いたら」
エラーメールが届いてしまったら、まずそのメールの件名をよく見ましょう。 エラーの理由が書かれています。
ほとんどの理由が、送信したメールの宛先のアドレスの入力間違いです。 宛先のアドレスを確認しましょう。

「宛先」の設定を使い分ける

電子メールでは、複数のメールアドレスへメールを送信できます。 そのとき、 目的にあわせて宛先の種類を使い分けることが重要です。 受け取った相手は、自分の宛先の種類を確認することができます。

宛先(To)メールを読んでもらい、返信してほしい人
CcTo宛のメールの内容を確認してもらうため、
必ずしも返信してもらう必要のない人(友達、同僚など)
Bccほかの宛先にわからないように、
メールを送信したい人(先生、上司など)

課題1: 署名の設定

はがきや手紙と同じように、 メールに書くときには、最後に自分の名前、つまり「署名」のが一般的です。 次の資料をよんで、メーラーに署名を設定してください。

#ref(): The style ref(filename,pagename) is ambiguous and become obsolete. Please try ref(pagename/filename)

設定できたら、次のようにメールを送ってください。

課題2: ヘッダー情報を解析する

ヘッダー情報とは

メールのメッセージの前には、「ヘッダー情報」という、 メールに関する様々な情報が書かれています。 ヘッダー情報を表示するには、次のように設定します。

  • メニューから「表示」→「ヘッダ」→「すべて」
Dateメールが送信された日付
From送信元のメールアドレス
To,Cc,Bccメールの宛先
Subjectメールの件名(タイトル)
Receivedメールの転送経路「Recived from AAA by BBB」とは、
メールサーバAAAからメールサーバBBBへメールが転送された」という意味

たとえば、次のようなヘッダー情報からは、

Received: from mail2.ed.hyogo-dai.ac.jp by mail1.hyogo-dai.ac.jp
     id LAA0000014017; Thu, 15 Jul 2004 11:15:08 +0900 (JST) 
Received: from [172.16.104.31] by mail2.ed.hyogo-dai.ac.jp
     id LAA341172; Thu, 15 Jul 2004 11:14:50 +0900 (JST) 
Date: Thu, 15 Jul 2004 11:13:47 +0900 
From: foo@ed.hyogo-dai.ac.jp
To: hoge@ed.hyogo-dai.ac.jp 
Subject: こんにちは 

次のようなことがわかります。

送信元foo@ed.hyogo-dai.ac.jp
送信先hoge@hyogo-dai.ac.jp
送信日時2004年7月15日(木)11:13:47
件名「こんにちは」
転送経路2004年7月15日11:14:50に、[172.16.104.31]からmail2.ed.hyogo-dai.ac.jpへ
2004年7月15日11:15:08に、mail2.ed.hyogo-dai.ac.jpからmail1.hyogo-dai.ac.jpへ

課題について

メールを受信してください。 「署名の設定」の課題で送信したメールが自分宛に届いているのが、わかります。

そのメールのヘッダー情報を解析し、回答用紙に記入してください。 用紙は、帰るときに担当者へ提出してください。


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Last-modified: Tue, 11 Mar 2014 20:20:22 JST (3691d)