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コンピュータ演習(美術デザイン学科第三部) 第9回

今回のねらい

自己紹介や自分の関心、出身都市の紹介の文書作成を通じて、 ワープロソフトの機能と操作を学習し、 論理的・構造的な文書の作成のしかたを身につける。

ワープロソフト

ワープロソフトとは

ワープロソフトとは、印刷を目的とした文章を作成するためのソフトです。 次のような機能を持っています。

  • 入力・編集機能
    • 検索・置換、校正、スペルチェック
  • レイアウト機能
    • 文字のフォントやサイズの設定、箇条書きと段落番号、文字送り・行間の調整
  • 作表・作図機能
    • 罫線の作成、図形の作成、図の挿入
  • 印刷機能
    • 用紙の選択、余白の設定、印刷のプレビュー、WYSIWIYG(What You See Is What You Get:見たままを印刷できる)

主なワープロソフトには、次のようなものがあります。

ワープロの歴史

  • 欧米
    • 1714年 ヘンリー・ミルが英文タイプライターの発明
      • ビジネスだけではなく、一般にも普及
    • 1965年頃 アメリカでワープロの研究開発がスタート
      • バッチ処理(パンチカードの内容を電動タイプライターに印刷)
    • 1975年頃 ワープロが発売され、タイプライターは姿を消す(アンティーク化?)
      • 1978年 初期のワープロソフトの開発(ワードマスター、エレクトロニック・ペンシル)
      • 1979年 ワードスターの発売、ヒット
      • マイコン上で誰でも使えるシステムへ
  • 日本
    • 1915年 杉本京太が欧文タイプライターの発明
      • 英文タイプライターを改造(活字を直接拾い上げて印字)
      • 1931年頃に和文タイプの発明(見出しから文字を選択)
    • 1978年 日本初のワープロ専用機の登場(東芝JW-10)
      • 価格は600万以上(当時)
    • 1982年 JW-1(価格50万円台)が登場し、企業に普及
    • 1982年 日本最初のワープロソフトの登場?
    • 1983年 日本語ワープロソフトの登場(ジャストシステムJS-WORD)
      • 現在の「一太郎」のもと
      • これ以降、各社からワープロソフトが登場

その他の文書作成ソフトウェア

テキストエディタ(エディタ)
テキストファイル(文字だけのファイル)を作成・編集するためのソフトウェア。文字の入力や編集のための機能に特化していて、高速で効率的な文字入力・編集ができる。メールや簡単な文書作成、プログラムの作成に用いられる。
DTPソフト
DTP(Desk Top Publishing)、つまり卓上出版のためのソフトウェア。高品質な印刷物(出版物)を作成するための、レイアウトやデザイン機能に優れていて、現在の出版物の大半はDTPソフトで作成されている。

目的や用途に合わせて、それぞれのソフトを選ぶのがよいでしょう。

ソフトウェア目的編集速度表現力
テキストエディタ文章の入力・編集速い低い
ワープロソフト印刷物の作成普通普通
DTPソフト出版物の作成遅い高い

構造的な文書

構造的な文書とは

ワープロソフトを使えば、きれいな印刷物を作りことができます。 つまり、きれいに飾ったり清書したりして、見た目を重視した文書が作れるということです。たとえば、案内状やパンフレット、ポスターなど、簡単で見た目が重要な文書です。

しかし文書には、見た目のほかに、「文書の構造」も重要です。 本やマニュアル、報告書などの、文字の量が多い文書では、 内容を論理的にわかりやすくし、説得力のある文書でなくてはなりません。

構造的な文書(構造化された文書)とは、次のような文書といえるでしょう。 文書の表現と構造を分けて作成することで、より効率よく文章を作成することができます。

  • 文書の組み立てが論理的
    • 中身や意味にあわせて、章や節、段落などの部分に分割されている
  • それぞれの部分に意味がある
    • 「ここは強調したい」、「ここはコメントだから重要でない」などの意味をつけることができる

文章の構造とは、たとえば、次のようなものです。階層構造になっているものが多いです。

  • 題名、章、節、要約
  • 本文、段落、注釈
  • 説明文、箇条書き、図、表
  • 強調、引用、キーワード

構造的な文書の良い点・悪い点

  • 良い点
    • 話の筋道がわかりやすくなる。
    • 話のポイントやキーワードがはっきりする。
    • ソフトウェアで加工しやすくなる。
  • 悪い点
    • 書き慣れるのに時間がかかる場合がある。
    • ソフトやツール類の機能を活用しないといけない場合がある。

構造的な文書の作成

ワープロソフトを使って、構造的な文書を作成するには、 次のような機能を使うと良いでしょう。

  • アウトライン
    • 話のアウトライン(骨組み)を中心に編集する機能です。章立てや節立て等に使うことができます。
  • インデント、箇条書き、段落番号
    • 文書や項目の大小や親子関係を説明することができます。
  • スタイル、書式
    • 見出しや段落など、文書の段落に意味を持たせるときに、それぞれの意味で統一したフォントや装飾を設定することができます。

参考リンク


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Last-modified: Tue, 11 Mar 2014 20:20:22 JST (3692d)