コンピュータ演習(美術デザイン学科第三部) 第7回
- 今回のねらい
プレゼンテーションソフトの持つ機能の利用を通じて、
情報発信手段であるプレゼンテーションの基礎を学ぶとともに、
アウトライン機能やグラフィックスを活用した情報や考えの整理、
ドローグラフィック機能を使ったコンピュータグラフィックの基礎的な内容を身につける。
前回の復習 : プレゼンテーション
プレゼンテーションとは?
プレゼンテーションとは、「発表」「紹介」「表現」をすることを意味しています。
次の例のように、人に「発表」「紹介」「表現」するときに、さまざまなツールを利用して、聞き手に内容を理解し賛同してもらうのが、プレゼンテーションのおもな目的です。
- 講習会や授業での説明
- 会議での企画・作品の発表・表現
- 学会での研究の発表
作るときのポイント
プレゼンテーションソフトを使って、スライドを作成するときには、次のようなポイントを気をつけましょう。
- 1スライドに1つの内容
- そのスライドで伝えたい内容は1つに絞る
- 5W1Hを明確に (Who:誰に(対象), What:何を(目的), Why:なぜ(理由), Where:どこ(場所),Which:どちら(選択), How:どのように(計画・手段))
- 文章は箇条書き
- 簡潔に・わかりやすく書く
- 細かい説明は、図やイラストを利用する
- 7±2のマジックナンバーを利用
- 人が一度に記憶できる数(心理学者ミラーの実験結果)
Powerpointの操作
代表的なプレゼンテーションソフトである、Powerpoint(マイクロソフト社)を使って、
プレゼンテーションソフトの操作を学習します。
(テキスト「インフォメーション・リテラシ」の182〜204ページを参照)
- スライドの作成
- スライドのデザイン・レイアウト
- 文字の入力・編集
- 図形の作成・編集
- 図・イラストの挿入
- アニメーション
グラフィック機能
グラフィックソフトは、描く画像情報の扱い方で「ペイント系」と「ドロー系」の2つに分けることができます。それぞれの特徴は次のとおりです。
- ペイント系
- 画像を点の集まり(ビットマップ)として扱う
- 新しい画像は上書き(実際の絵筆と同じ)
- 拡大・縮小すると、形が崩れる
- 複雑なグラフィック向き(イラストや写真)
- 代表的なソフトは、ペイント(Windows付属)やPhotoshop(アドビ)
- ドロー系
- 画像を図形の座標・大きさ・向き等の情報(ベクトル)として扱う
- 画像の順序を入れ替えることができる
- 拡大・縮小しても、形が崩れない
- 単純なグラフィック向き(図形やフォント)
- 代表的なソフトは、Illustrator(アドビ)やFlash(マクロメディア)
Powerpointのグラフィック機能は、ドロー系のものです。
付属の図形(オートシェイプ)やイラスト(クリップアート)だけではなく、別のソフトで作成した画像データを扱うことができます。
ブラウザを使った画像のダウンロード
ブラウザを使って、表示されているWebページの画像データをダウンロード(ネットワーク経由でファイルを取り寄せる)できます。次のような操作になります。
- ブラウザに表示されているWebページの画像を右クリック
- メニューから、「画像を名前をつけて保存」(Netscape Navigator)や「名前をつけて画像を保存」(Internet Explorer)をクリック
- ファイル保存のダイアログが表示されるのが、保存する場所やファイル名を設定して、「保存」ボタンをクリック
- 設定した場所に、画像ファイルが保存されます。
保存した画像データを、プレゼンテーションに活用してみましょう。
ただし利用する前に、著作権に関する次の内容に気をつけましょう。
- 作成した人(著作者)は誰か?
- 再利用が許可されているか?
- 利用するときの条件があるか?
情報の分類 : LATCH
人に情報を伝えるときに、情報を分類して整理することはとても大事です。
情報を分類する基準として、LATCH(ラッチ)と呼ばれる、次の5つがあげられます。
(『それは「情報」ではない』Richard Saul Wurman)
- 位置(Location):位置が基準
- 場所(都道府県、地域など)、組織の構造(部署、学部・学科)
- 音韻(Alphabet):音韻順が基準
- 時間(Time):時間軸が基準
- 分野(Category):内容が基準
- 階層(Hierarchy):程度が基準
次回の予定
参考リンク
- グラフィック
- ペイント系とドロー系(情報機器と情報社会のしくみ素材集)
- ペイントソフトとドローソフトの説明
- コンピュータグラフィック用語
- グラフィックソフトの基礎知識
- 情報の分類
- それは「情報」ではない(Amazon)
- 支援の分類
- 道具箱